小値賀町議会議事録アーカイブ

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2011.9.12 平成23年小値賀町議会第3回定例会(第1日目)

小値賀町議会第三回定例会は、平成二十三年九月十二日午前十時、小値賀町役場議場に招集された。

 

 

一、出 席 議 員       十 人

 

 

                             一番     近藤育雄

                             二番     松屋治郎

                             三番     宮﨑良保

                             四番     末永一朗

                             五番     土川重佳

                             六番     小辻隆治郎

                             七番     浦 英明

                             八番     岩坪義光

                             九 番     伊藤忠

                             十番     立石隆教

 

 

 

二、欠 席 議 員       な し

 

 

 

三、地方自治法第百二十一条の規定により、説明のため、この会議に出席した者は、次のとおりである。

 

 

                        町長     西 浩三

                        教育長     筒井英敏

                        会計管理者     谷 良一

                        総務課長     西村久之

                        財政課長     中川一也

                        住民課長     吉元勝信

                        産業振興課長     熊脇一也

                        産業振興課専門幹     蛭子晴市

                        建設課長     升 水 裕 司

                        診療所事務長     尾野英昭

                        教育次長     尾﨑孝三

                        農業委員会事務局長     松本充司

(兼担い手公社事務局長)

 

 

 

 

 

 

 

四、本会議の事務局職員は、次のとおりである。

 

                        議会事務局長     大田一夫

                        議会事務局書記     岩坪百合

 

 

 

 五、議 事 日 程

 

    別紙のとおりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      議   事   日   程

 

 

小値賀町議会第三回定例会

 平成二十三年九月十二日(月曜日)  午前十時零分  開 会

 

第 一  会議録署名議員指名( 土川重佳議員 ・ 小辻隆治郎議員 )

第 二  会期決定

第 三  行政報告

第 四  一般質問

第 五  報告第二号 平成二十二年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率の報告について

第 六  報告第三号 小値賀交通株式会社の経営状況の報告に関する件

第 七  報告第四号 財団法人小値賀町担い手公社の経営状況の報告に関する件

第 八  議案第四三号 小値賀町税条例の一部を改正する条例案

第 九  議案第五〇号 平成二十二年度小値賀町各会計歳入歳出決算認定について

 

 

午前十時零分開

議長(立石隆教) おはようございます。

 ただいまから平成二十三年小値賀町議会第三回定例会を開会します。

 これから、本日の会議を開きます。

 本日の議事日程はお手元に配付したとおりであります。

 諸般の報告及び監査委員からの例月現金出納検査結果の報告は、印刷してお手元にお配りしておきましたので、ご了承を願います。

 

日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 本日の会議録署名議員は、会議規則第百十八条の規定によって、五番・土川重佳議員、六番・小辻隆治郎議員を指名します。

 

日程第二、会期決定の件を議題とします。

 お諮りします。

 本定例会の会期は、本日から九月二十一日までの十日間にしたいと思います。

 ご異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

議長(立石隆教) 異議なしと認めます。

 したがって、会期は本日から九月二十一日までの十日間に決定しました。

 

日程第三、行政報告を行います。

 町長より行政報告の申し出がありましたので、町長の発言を許します。      町長

町長(西 浩三) 皆さん、おはようございます。

 本日は、平成二十三年度町議会第三回定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様にはご健勝でご出席をいただき、誠にありがとうございました。

 行政報告につきましては、詳細はお手元に事前にお配りしておりますが、前定例会、六月議会以降、本定例会までの町政の重要事項について、ご報告させていただきますと共に、併せて当面する諸問題について、所信を申し述べたいと思います。

 総務課関係では、県知事が県内各地域に出向き、地域の生産者の生の声を聴いて実情を把握する「青空知事室inおぢか」が中村知事誕生後初めて本町で開催されました。農業者や漁業者、担い手公社研修生や観光まちづくり公社の方々とは、輸送コストの問題・燃油の高騰・欠航対策・後継者対策など現状の課題について活発な意見交換がなされました。私も知事と一緒に皆様のご意見や要望をお聞きでき、大変意義深い「青空知事室」であったと思っております。今後の県政に繁栄していただきますよう、大いに期待をしているところでございます。

 十年間の時限立法であります離島振興法の期限切れが迫っており、先月には五島市で「新離島振興法制定県民総決起大会」が開催され、議会と一緒に参加いたしました。また、長崎県長崎県議会、離島振興協議会、離島振興市町村議会議長会連名で、「新たな離島振興法に関する意見書」が出されており、その中には、①国の政策、国策として、離島を将来に関わる高齢者問題等の解決のための先進モデルの場として、離島を位置づけること、②輸送コスト等離島の不利条件の解消、③従来にない思い切った産業振興策と医療・福祉など暮らしの充実策の展開等、必要項目が具体的に国の必要額を明示して、要望されております。これから、以前の延長と異なり、一部改正ではなく、抜本改正を目指し、長崎県、関係市町が一丸となって、議員立法であるため、特に各政党、国会議員への要望活動を続けてまいりますので、小値賀町議会の皆さんのご支援をお願い申し上げます。

 住民課関係では、きめ細かな臨時交付金事業で繰越となっておりました小値賀町地域福祉センター補修事業及び小値賀町医療保健職員住宅建設事業がまもなく完了いたします。同じく、住民生活に光をそそぐ臨時交付金事業で繰越となっておりました小値賀町介護予防センター整備事業は九月に完成しましたので、本議会に、関連設置管理条例をご提案しております。高齢者のための巡回教室事業他、三事業につきましては、現在、実施中でございます。また、八月には今年も福田眼科の皆さんによる無料眼科検診も実施され、例年以上の受診者で、いつもながらのご厚意に感謝申し上げたいと思います。

 ここで、現在は長崎県の管轄であります、福祉事務所を小値賀町に設置する、移管計画について、役場内部の検討結果・基本方針をご報告させていただきます。このことについては平成二十一年度から内部で検討を続けており、二十三年一月には町議会全員協議会に説明、今後も協議を進めることになっているようでございます。財源の問題、人員の問題等課題も多いので、今後議会とも充分協議しながら、二十五年度設置に向け、準備を進めてまいります。

 産業振興課関係では、中山間地域等直接支払制度で、対象、参加集落、面積が大幅に増加しており、補助金等の増額補正を提案しております。次に、全国和牛能力共進会が来年佐世保市で開催されることから、本町からも候補牛を出品するために「小値賀町全国和牛能力共進会出品対策協議会」を立ち上げ、和牛部会が中心となって選定を進めております。また、懸案の松毛虫の防除作業を、重要松林を対象に実施いたしました。昨年度と比べ毛虫の発生は少ないように思われますが、発生時期が遅れていることも考えられますので、今後、注意深く監視を続けたいと思います。今年は現在までのところ台風の影響もなく、米の作柄は宜しいようで、喜んでいるところでございますが、じげもん推進関係では、本町の新米をメインとした特産品を詰め合わせた「じげもんセット二〇一一・初秋の恵み」の注文を受け、近日中に発送する予定となっております。

空港関係では、空港利活用の一環として、福岡・小値賀間のチャーター便の運航を実施いたしましたが、今後も空港存続のための研究会等の設置も計画し、機会を捉えて、議会と一緒になって、県営小値賀空港の利活用を図ってまいりたいと考えております。

 建設課関係では、きめ細かな臨時交付金事業で繰越となっておりました町道中村線流末排水路整備工事は完了、町道笛吹柳線補修舗装工事は現在工事中となっております。次に、小中学校校舎建設につきましては、基本設計を終え、細部設計作業を進めると共に十一月末の入札を目指し、発注準備作業を行なっております。建設費につきましては、詳細設計が終了していませんので、事業費を現段階で確定することはできませんが、工期・工事期間を考えると、概算ででも予算計上する必要がありますので、関連予算を継続費で計上させていただきました。

 教育委員会関係では、小中学校校舎建設に関して、小学校の中学校校舎への移転作業を終え、九月より小学校校舎の解体工事に着手しております。社会教育関係については、青少年教育キャンプ、少年少女スポーツ大会、前方湾海底遺跡調査を予定どおり実施しております。また、給食の問題につきましては、何をさておいても保護者の意見集約が大事だとの考えでございまして、私はマニフェストに掲げたから絶対にやらなくてはならないとは、考えておりません。従いまして、この件につきましては、教育委員会や保護者の意向が優先されますので、意向をお伺いした上で、最後のチャンスだと思っておりますが、二十四年度でも給食室を併設できないかの検討もお願いしているところでございます。その結論を待って、議会へもご提案したいと考えております。昨日は、小値賀町でも、第四十六回北松浦郡体育大会のソフトボール二種目の競技が行われましたが、見事四十歳以上壮年の部で佐々町に勝利し、県民大会への出場が決定されております。また同日、佐々町で実施された野球、バドミントンも勝利を収め、県大会出場が決まったそうでございます。

 診療所につきましては、大住元医師と研修医による診療が行われておりますが、今後の医療体制を考え、医師二名体制にすべく、各方面に医師派遣のお願いをしております。看護師については、せっかく定員を確保できていたのでございますが、退職者があり、現在欠員が出ております。今後も募集を続けてまいります。また、一般質問でも出ておりましたが、利用者の安心・安全を図るため、駐車場の整備等に取り組んでまいります。医師確保については、一人は大住元医師と同様、長崎医療センターから派遣をお願いし、もう一人については、関係機関と協議をしながら、町独自で確保しなければならないと思っておりますので、議会のご協力をお願いいたします。

 また、議案関係につきましては、一般会計補正予算外、予算関連二議案、平成二十二年度一般会計外八会計の決算認定、及び条例関係議案三議案の審議案件の外、報告案件三件、同意案件二件をご提案しております。慎重にご審議の上、適正なご決定を賜りますようお願いいたします。なお、提案の理由については、その都度ご説明をいたしますが、詳細については担当から補足説明をいたさせますので、よろしくお願いを申し上げます。

議長(立石隆教) これで行政報告を終わります。

 

日程第四、一般質問を行います。

 質問の通告がありましたので、順次発言を許します。

 なお、関連質問は、ご遠慮願います。                     一番・近藤育雄議員

一番(近藤育雄) おはようございます。

 私の方から二点、一般質問をさせていただきます。

 まず一点目ですが、空き家調査の実態と今後の利活用策について、お伺いします。

 今年の五月から全額国庫補助事業で空き家調査が調査員二名を雇用して行われております。人口減少に伴って空き家も町内各地区に点在しており、地域の活力低下の要因となっております。また、防犯面においても安全性の低下に繋がるものと考えております。今回実施されている調査は、町としてもUターン者、Iターン者等による定住者の増加促進を進めている今、非常に有効な事業であると考えております。

 小値賀町では、この十年間、人口は八百人以上も減少し、それに伴い世帯数も百世帯以上は減っております。既に取り壊された家屋も相当数あると思いますが、まだまだ居住可能な家も数多く残っていると思われます。調査に当たっておられる担当者の方も額に汗して、各地区での現場調査や聞き取り調査を続けておられ、現在も調査継続中だと聞いております。

 そこで、今回の調査によって、どのようなデータが得られるのか、また得られたのか、また今後このデータをどのように利用活用するのかについて、次の六つの観点から町長に伺います。

 一点目、本事業の八月末までの進捗状況についてお尋ねします。

 二点目、本事業の終期、終わりはいつ頃になるのか。

 三点目、この事業は来年度以降も何らかの形で継続されるのか。

 四点目、得られたデータの有効的な活用方法について、どのように考えておられるのか。

 五点目、町民その他の人々への情報提供について、どのように考えておられますか。

 六点目、今回の調査で廃屋同然の家も顕在化したと思われますが、解体等について行政指導等を行う考えがあるのかどうか。

 一点目の質問は以上ですが、再質問があれば、質問席にて行います。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 近藤議員の一般質問へ回答いたします。

 空き家調査の実態と今後の利用計画についてということでございますが、緊急雇用創出事業臨時特例基金事業として始めたこの事業は、町内全域の空き家を調査し、賃貸・売却が可能な物件情報のデータ化を行い、定住者確保のために重要な部分であります住居の情報発信と定住、U・Iターン希望者への物件の斡旋をすることにより、定住促進を図るために実施していることは、近藤議員もよくご承知のことと思います。そのことを踏まえて、ご質問の第一番目でございますが、八月末日の進捗状況は、約七〇%で、今年十一月中の完了を予定しております。この事業は単年度事業でございまして、実態調査は今年度で終了し、来年度以降については予定をされておりません。

 Iターン・Uターン希望者への情報提供はもちろん、町民の方々や全国へ、広報誌への掲載、ホームページの掲載等を通じて情報発信してまいりたいと考えておりますが、プライバシーには充分注意をしながら、せっかくのデータでございますので、積極的な活用を図ってまいりたいと、そのように考えます。

 廃屋については、そのまま放置すれば道路交通に支障をきたす場合や近所近辺の住民の皆様に危険を及ぼす場合には、行政手続法第二条の規定により、小値賀町が行政指導をすることもあると思いますが、原則的には個人所有の物でございますので、慎重に対応しなくてはならないと考えております。

 以上でございますが、詳細の質問については担当の方から、お答えをさせていただきます。よろしくお願いいたします。

議長(立石隆教) 近藤議員

一番(近藤育雄) ありがとうございます。

 調査員の方、二名と私も顔見知りですので話を聞くことがあるんですけども、ご苦労されている面というのはありませんですかね。まだ七〇%の進捗といえば、これからまたあと三〇%残っている訳で、今後進めるに当たって、ご苦労されているようなことは何か具体的に聞いてないでしょうか、町長。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 実は、具体的にもう空き家の要望とか、そういうのは総務課の方が担当しておりますけど、入ってきているようでございます。この斡旋を今からやる訳でございますが、今、調査員の方々にそういう具体的な話が一般の方からあって、そういうことで調査をしている訳じゃないわけでございますので、ちょっと相中に立って困ったなと、そういうこともあると、そういうふうな話は聞いております。

議長(立石隆教) 近藤議員

一番(近藤育雄) はい、多分にそういった斡旋という仕事というか、非常に難しい問題がありまして、私もある程度調べてみたんですけども、自治体が介入している所はですね、やっぱり仲介じゃないんですね。紹介業務というか、紹介に留めているようなケースが多いみたいです。というのは、やっぱりあくまでも需要と供給の問題ですので、それは紹介までに留めて、「こういった分があるよ。」と「二DKだよ。」「三DKだよ。」「水回りも良いよ。」とか、そういう情報は与えることは非常に良いことだと思うんです。その後は、やっぱり当事者間で話を決めて、契約とかに持っていっているケースが多いそうです。都会では不動産業なんかがありますんで、きちんとした成約なんかが出来るんでしょうけども、小値賀の場合はまず不動産業というのは成り立たず、これを行政がですね、側面から支援して本当にその需給のバランス、アンマッチ、ミスマッチを防ぐ役割をしていただきたいなと思います。町長の答弁にもありましたけども、やはり「広報おぢか新聞」などを通じて積極的に、多分、「不動産情報が欲しい人はここに問い合わせしてくれ。」とかいうことを出したら良いと思います。個人情報もあるんで言われたとおり物件についての紹介は出来ないと思います。ただ、今、空き家情報というか町営住宅なんかも含めて建設課と、今この調査は主管が総務課でありますので、どちらかに聞くということにもなりませんので、出来れば、ワンストップサービス、最近よく言われていますけども、どちらかの課でそういった必要としている人に情報を提供していく。具体的には、紹介業務だけに留めるというようなことをやっていただけたら、非常に助かるなと思っております。その点については如何でしょうか。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 近藤議員のおっしゃるとおりだと思います。そういうことで、私も先程、プライバシーには充分注意しながらということで申し上げたのでございますが、このことについては、充分注意をしながらやっていく必要があると、そういうふうに考えておりまして、情報の一元化につきましては、総務課の方でIターン・Uターンの受け入れをしておりますので、総務課の方で一元化させていただきたいと、そのように考えております。

議長(立石隆教) 近藤議員

一番(近藤育雄) ありがとうございます。

最後にですね、これは情報提供がいつ頃からなのかというのがちょっと気になりますので、終期が十一月といいますので、今年度中に出来るのかなと思ってます。一つ心配しておりますのはですね、確か三年程前に各地区会長を通じて、空き家調査、簡単な調査ですけども、やったと思います。そのデータが多分あんまり有効的には活かされていないと思うんですが、たぶん国土交通省が取りまとめたデータがちょっとありました。というのは、平成二十年度現在で、日本の全住宅は約五千七百万戸あるそうです。人口が一億二千五百万ぐらいですから、大体これぐらいかなと思うんですけども、空き家としてその時に登録したデータを集計したんでしょうけども、実に七百五十万戸ぐらい空き家があるそうなんです。一三%ぐらいの空き家があるそうなんです。ただこれは、情報が開示されていないとか、見つける人は本当に必死に探しているんだけど空き家がない、とかいうミスマッチの状況がこれだけあるということです。日本全国の分を小値賀に捉える訳にはいきませんけども、小値賀も似たような状況はあると思います。パーセンテージは低いかもしれませんけども、やっぱり個人で探すとなるとこれはもう相当な大変な労力がいる訳です。だから今回も、Uターン者・Ⅰターン者、本当に住宅を求めている人、これから先、日本全国景気が非常に悪いですから、定年退職者がUターンして来る可能性も十分にあります。以前は空き家を夏に帰って来るから、法事に帰って来るから誰にも貸さないでとっておくというスタイルが非常に多かったと思いますが、この今のご時世では、中々そうもいかず、せめて固定資産だけでも、固定資産分だけでも、家賃として入ったらなという声を若干聴くことがあります。今回、今、聞きたいのは、いつ頃から情報提供が可能かどうかを聞いて、この質問の終わりにしたいとは思います。よろしくお願いします。

議長(立石隆教) 総務課長

総務課長(西村久之) お答えします。

今、先程、町長が答弁しましたけども、八月末日までで七〇%を終了しております。残りの三〇%につきましては、持ち主の方にですね、家屋の持ち主の方に意向調査をやりたいと思っております。これから先、売る意思があるのか、手放す意思があるのか、貸す意思があるのか、そういうふうな情報を集めてですね、一応、十一月までに終了したいと思っておりますので、出来ればそれ以後、早ければ十二月、遅ければ来年の一月早々には情報の提供は出来ると思います。

議長(立石隆教) 近藤議員

一番(近藤育雄) ありがとうございました。よろしくお願いします。

議長、二点目に移りたいんですけども、よろしいでしょうか。

議長(立石隆教) 近藤議員、演壇へどうぞ。

一番(近藤育雄) 二点目の質問に入りたいと思います。

診療所周りの駐停車対策について、町長に伺います。

小値賀町国民健康保険診療所の駐車場の問題については、狭矮なこと等により、かねてより町民からも改善の要望が出ているところでございます。現状を見ますと診療所の玄関前が、時として非常にゴタゴタしているのが目につきます。肝臓外来や整形外来等の特殊外来がある時には、特に路上駐車で車が溢れている状況が垣間見られ、今月の十六日にも特殊外来が予定されておりますが、たぶん同じような状況が見られることと思います。小さくて申し訳ないんですけど、写真を用意させていただきました。(パネル写真を提示)A三版ですけど、これはある日の状況です。救急車が停まっていますね。ここにあるのは診療所の専用車ですね。人が一人通っておられます。ここに路上駐車していますね。こういった状況というのは割とよく見られるんです。やっぱり診療所の玄関というのは、すっきりしたスペースが私はもう非常に好ましい、であるべきだと常日頃、思っておる訳です。おまけにここは三差路で町としても交通の要所です。駐車禁止の表示はありませんけども、やっぱり駐車してほしくない、停車してほしくない場所の大きな交通の要所だと思っております。そして、もうひとつ写真を持ってきました。(別のパネル写真を提示)この写真です。これは現在の駐車場側の東側に、かなり広いスペースに、これはもう誰が見ても駐車の駐車場のスペースだと思われる訳ですけども、こういったスペースがちょっと前、もう何ヶ月かなりますかね、前に造られております。私は、これ出来た時に、いつ駐車場が整備してすっきりするのだろうかと思ってましたけど、中々こういう車両がこちら、まだ東側に入っている状況で、安全面からまだなのかなという気がしております。小値賀の方はですね、非常に律義な方で、ここは何も入るなとか使っていいよとかの表示はありませんけども、きれいにこのラインでいつもですけど停まっております。そのため相変わらずこの駐車場は狭矮です。狭いです。そして、ラインも消えかかっています。ほとんど見えないぐらいのラインです。運転弱者という言葉は最近あるんですけども、高齢者の方、車のゴスタン、バックが苦手な方とかね、結構おりますので、ここが詰まっていた時、本当に入れにくい人がたくさんいると思います。それと、こういった現状ですね。玄関前のゴタゴタとこの空いているスペースが勿体ないなという現状を踏まえて、また質問を続けさせていただきますけども、駐車場、ごめんなさい、診療所の専用車ありますよね。やっぱりこれはここに置くことにやっぱり緊急対策とか非常に意義があることだと思いますけども、なんとか、この置き場所にも私は問題があると考えております。さっき写真で見せたように駐車場の東側に埋め立てによる広いスペース、三十台近くの、うまくいけば車が停められるスペースが出来上がっております。これはさっき言ったように一見して駐車場の予定地としか思えないのですけども、この整備の構想は出来上がっているのかどうか。この現在の駐車場の、この問題を早急に解決していただきたいという私の思いを込めて町民の思いを込めて、次の点について町長にお伺いいたします。

最近シニアカーの利用者が増えております。警察にこの前聞きにいったら二十八台は登録、登録制でないから二十八台はあるよと把握されておるようですが、登録制でないために、まだそれよりも数は増えていると思います。最近増えていることについて、玄関前をシルバースペースにすることについて。実は、今日見ましたら、シニアカーが三台、狭い方の駐車場、以前、従前の駐車場に停めてありました。今日は何かの外来があるのですかね。そういった状況だったです。

二点目が、診療所の入り口は緊急車両用、救急車しかないでしょうけども、緊急車両用としてスクランブルの表示をして、通常は駐停車禁止とすることについて。

三点目に、診療所専用車の駐車スペースを別途、診療所玄関前でなく、どこかのスペースに設けることについて。

質問は以上ですが、再質問があれば質問席にて行います。よろしくお願いします。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 診療所周りの駐車場対策についてのご質問でございます。議員ご指摘のとおり、診療所の駐車場は、道路を挟んだ駐車場でございますが、外来患者の多い整形外来や眼科外来時には駐車スペースが足りなくなる状況にあるそうでございます。また患者の高齢化に伴い、診療所の玄関の前に自転車やバイク、シニアカー等の駐車が増えているのも事実でございます。中にはタクシーや自家用車、或いはシニアカーから車椅子に乗り換えて受診される方もいらっしゃるそうでございます。私も診療所の患者さんの要望は聞いておりまして、まずは診療所の中の待機場所の変更を診療所に依頼しまして、プライバシーの確保を図っておりますが、その次に要望が多かったのが診療所までのアプローチに関する要望でございました。この件につきましては、実は平成二十二年度予算より繰り越しをしておりました、きめ細かな臨時交付金を活用して、畑総事業所前の町道笛吹・柳線の一部拡幅し、バス停車スペースを確保し、降車時の、車を降りる時の安全を確保する計画を進めていましたが、その後、『小値賀交通』が船瀬海岸通りを通すバス路線の変更を計画していることもあり、二路線ともにバスが利用活用できる方向で計画の見直しを行なっているところでございました。見直しの主な内容は、一つは道路の横断を避け、歩行距離を最短にするために、診療所玄関口付近にバスを停められるよう何らかの施設の設置が出来ないかどうか。また、バスの方向転換のためのロータリー道路を、先程からご案内の埋立地、埋立造成用地内に設置することが出来ないかどうか。三点目は、路上駐車を解消するために埋立造成用地を利用して、十分な広さの駐車場を確保する。それからもう一点、診療所玄関まで雨に濡れないように屋根が設置できないか等の検討を進めております。

まず最初のご質問にお答えですが、診療所玄関前にシニアカー利用者のシルバースペースを設ける件につきましては、救急車等の緊急車両、特老等の福祉施設の車両、或いは高齢者、身障者の居る家庭の自家用車等の停車スペースを確保しておかなければなりません。シニアカーが多数あの場所に駐車しますと、急患等の搬入に支障を来たす恐れがありますので、玄関部分への一般車両の進入はご遠慮願いたいと考えております。しかし、タクシーや一般車両を利用する患者さんの利便性向上のため、玄関屋根部分を道路まで延ばすことを検討したいと考えております。そして、駐車場、今の道路を隔てた駐車場の中にできるだけ診療所玄関に近い場所に、シニアカーやバイク、自転車の専用駐車スペースを確保することで対処したいと考えております。

三番目の診療所往診車の駐車スペースの問題でございますが、現在は、診療所前の道を挟んだ駐車場が駐車スペースが少ないため、診療所玄関前に駐車していたようでございますが、緊急車両や通院の車の支障にならないよう、今後は、診療所下の駐車場に専用の往診車駐車スペースを検討したいと思います。

以上申し上げました対策で、診療所の利用者の利便を図り、また安全対策に万全を期したいと考えておりますが、予算や設計、それから警察との協議等の関係から、今年度は一部の改良とさせていただき、検討協議結果を踏まえて、残りの事業につきましては来年度の当初予算で対応させていただきます。

以上でございますが、答弁が足りない部分は担当の方から補足説明をいたさせます。

議長(立石隆教) 近藤議員

一番(近藤育雄) ありがとうございます。一点、この今造っている駐車場のですね、利用がいつ頃からというのが今、答弁されていなかったみたいなんですが、工事が終わるまで、埋立工事が終わるまで待つ…。この東側スペースのですね、駐車場、これ、いつ頃から利用できるのかなと。工事、埋立工事が終わるまで待っとって欲しいということなのかなと思ったもので、ちょっとお尋ねします。

議長(立石隆教) 建設課長

建設課長(升水裕司) お答えいたします。

その埋立地の仮駐車場ということで、砕石を敷きならして駐車場の準備をいたしております。その準備の理由といたしましては、平成二十二年のですね、きめ細な臨時交付金を利用しまして、『担い手公社』の事務所の前の道路が狭いもんで、バスが停車した時の高齢者の乗降がガードレールとの相中が狭いものですから、非常に危険な状態でした。それで、あそこの道路を拡幅しまして、現在の今アスファルトで舗装してます駐車場のところに、バスが一台入れるようなスペースを道路拡張しようということで計画をいたしておりました。その関係上、その駐車場がですね、現在のアスファルト舗装している駐車場が使われない状態になった時には、そちらの方に、今、砕石を敷いている方の駐車場にですね、利用していただこうと考えておりましたけども、先程、町長が答弁いたしましたとおり、船瀬の方のですね、バス路線がまた計画されているということで、両方とも出来るだけ診療所に近い方にバス停を持って行った方が高齢者についても利便性が上がりますので、そういうことに今計画の変更をいたしております。それで少し時間が掛かるようですので必要であれば、直ちにですね、その砕石舗装の部分も駐車場として利用は出来るようにしたいと思います。

議長(立石隆教) 近藤議員

一番(近藤育雄) はい、大まか分かりました。診療所はやっぱり役場と同じくですね、町民全員が等しく利用する公共施設の大きな施設の内の一つです。だから駐車場対策については、せっかくこの場所があるので、いつでも入っていいよ、たぶん私だったら入るんですけど、そのあと来た車が出口をふさいじゃったら出られないかなという気がするんで、中々入れないんですけども、もう早急にですね、今、建設課長が言われたとおり早急に入れるようにしていただきたいなと。そうすれば、そこにガンガン入れて、道路まで車が溢れるようなことはあんまりないと思います。ただ、あそこら辺は警察の指導なんかも得て、駐停車、やっぱりするべき所じゃないんでですね、出来るだけ玄関前をスッキリして、あそこの三差路もスッキリして、交通の安全に努めていければなと思います。やっぱりそのお客様というか、診療患者さんへの周知、協力も必要だと思うんです。そういう時には「広報おぢか新聞」なんかを利用して、「こうこうしました。」と、「こちらを利用して下さい。」とか、「ご協力お願いします。」とか、違反者に対してはちょっときついですけども、事務局の方が「協力をお願いします。」とか、「空けて下さい。」とか、そういった指導をですね、根気強くやっていけば、マナー良い人が多いんで、スッキリした診療所前になると思います。どうぞよろしくお願いします。ということで私の質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。

議長(立石隆教) 続いて、六番・小辻隆治郎議員

六番(小辻隆治郎) 磯焼け対策について、一般質問を始めます。

磯焼けが始まって十年ほど経っております。単に海に磯物がいなくなったというばかりではなく、イカの産卵場所の喪失、そして魚が海岸近くに寄らないための漁獲高の減少と第一次産業に与える影響が多大であります。ふるさとの味が失われていくなど、町民に与える影響も無視はできません。豊富なアワビを売り物にしていたあわび館の販売にも支障を来たしているし、民間業者にも品物が不足しているというようなことが顕著であります。メインの土産物が無いということは、町民の一人としても残念というほかはありません。町としても今まで手をあぐねていた訳ではありません。対策は打ってきたが効果が全くと言っていいほど上がらなかった。地球温暖化のために海藻が生えなくなったという理由で諦めているのが現状のようです。しかし、最近の学問は、海中の温度が原因ではなく、植物に必要な三大栄養素、窒素、リン、カリウム、いわゆる栄養塩の他に微量金属の必要性、鉄分の存在が大きくクローズアップされております。フルボ酸鉄というのがそれであります。フルボ酸鉄は、海中では発生しません。山の森の落ち葉の腐葉土からフルボ酸という有機物が発生し、それが土の中の鉄分と結合、フルボ酸鉄になります。それが川を流れ、河口域に達し、植物性プランクトンの栄養となる訳です。このフルボ酸鉄は微量ではありますけれども、植物や海藻、海藻も植物でありますので、その海藻の生育にとっても大変重要な役割を担っております。三大栄養素が豊富でも、このフルボ酸鉄が無ければ、生育はしないことになります。森里海連環学は、従来の海のことは海の研究者に、河川のことは河川の研究者に、森のことは林業の研究者にと、縦割りの研究に疑問を投げかけた世界でも初めての学問分野と聞いております。小値賀ばかりではなく、地球的規模で磯焼け状況が発生しています。陸に森がなくなれば海の森も消滅する、そういう因果関係を科学的に説明した学問と言えます。小値賀町の政策も、この森里海連環学の考えに沿った政策が今後求められるのではないかと、そういうように思います。それでは、次の五点について質問します。

一点目、磯焼けの状況と今までの対策及びその効果についてお伺いします。

二点目、磯焼けがなぜ発生するのか、その仕組みを解明する最近の研究の成果として、八年前に立ち上げられた森里海連環学が次第に認知されつつあります。これについての感想、見解についてお伺いします。

三点目、磯焼けの仕組みを町民に理解させることがまず必要と考えます。町民、とりわけ漁協、漁業者の理解と協力が是非とも必要ですが、農業者にとっても大事な問題であると思います。この解明に携わった先達並びに大学の先生の講演会等を開くなど広報活動をすべきと考えますが、ご見解をお伺いします。

四点目、また、磯焼け対策を実施するに当たって、磯焼け状況を正確に把握し、それに対する適切な処置を行うためにも専門家に依頼し、調査することが緊急と考えますが、見解を伺います。

五点目、磯焼け対策の財源として、農水省経産省国交省等の補助金が考えられます。二〇一一年から始まる長崎県の総合計画の中の「しまは日本の宝戦略」に小値賀町活性化の企画の一つとして盛り込むことも案として考えられると思います。ご見解をお伺います。

磯焼け対策は、緊急の課題です。早急な対処を求めるものです。

再質問があれば質問者席から質問します。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 小辻議員の質問にお答えをいたします。

議員も何度となく磯焼けの状況は、執行部から状況の報告で承知していると思いますが、新しい議員さんもおられますので、概要をご説明をさせていただきます。小値賀の海に磯焼けの兆候が見られ始めたのは、先程、議員もおっしゃいましたが、今から約十五年程前でありますが、まずは、カジメ類など深場の大型海藻の消滅から始まり、それが次第に浅場へと進行し、現在では小値賀町で藻と呼ばれているホンダワラ系の海藻も殆ど見られない状況になっております。小値賀町では従来より『独立行政法人 水産総合研究センター西海区水産研究所』や『長崎県総合水産試験場』等の国、県の専門研究機関のご協力、ご支援を得ながら、受けながら長年にわたり藻場の研究や調査、実証試験などを実施しておりますことは、議員もご承知のとおりでございます。いずれにしましても、地球温暖化をはじめとする環境の変化が大きな要因であるとは言われておりますが、藻場に関しましては、現在まで研究が進んできたにもかかわらず実態は未だ掴めておらず、有効な手立てがないのが実情であると、そのように聞いております。これまでに国の事業でアルガベースという磯場礁を、県の事業で着脱式食害防止ネット及び増殖プレート付きブロックを設置しておりますが、県の事業につきましては、定期的な点検、観察を行なってきております。今年度は、ネットの中だけでなく周りの磯場礁にもクロメが繁茂していたということで、一般的に言われている魚の食害ではないかもしれないとも、冬場の水温が低かったことが原因ではないかとも言われ、その他、信じがたい現象もあるようですので、正直、訳がわからないというところでございます。いずれにしましても、この藻場対策は沿岸漁業の根幹に関わるものとして、原因が確定するまで、色々の対策を継続していく必要があると考えておりますので、今後も対策、実験、実証、検証を続け、水産業の振興に寄与すべく努力していく覚悟でございます。

森里海連環学のご質問がありました。一般質問が出てから、インターネットで検索した程度で、お答えするのも大変恐縮でございますが、せっかくのご質問ですから感想を申し上げます。

この森里海連環学は京都大学で生まれており、先程、議員もおっしゃいましたが、簡単に申し上げれば、川は川だけで研究をし、海は海で沢山の研究者がいるが、これを連結した学問が無かったので、今後は総合的に研究、実践を進めようというものだと、大変荒っぽい感想でございますが、その程度しか今はお答えすることができません。確か、テレビで放映した、されたのを確かに記憶をしているのですが、「海のためには林や森も大事ですよ。」と、そういう内容だったと思っております。特に最近震災地東北のカキ業者ですね、カキ養殖との関連した番組だったように、その番組は記憶があります。本町でも毎年、豊かな森づくり事業の中で植樹や雑木の伐採等を実施しております。この取り組みには漁業者も参加しておりますので、より多くの漁業者に森・里・海のそれぞれが果たす役割や重要性を理解してもらうと共に、このような取り組みが住民の皆さんの意識改革に繋がり、藻場回復に繋がっていくことを期待しております。

講習会を開催しては、というご提案ですが、先程から申し上げておりますように、磯焼けの仕組み、原因は何か、確実に突き止めていない中に説明会を開催した場合、お招きした学者の一方的、個人的な話になるのではないかと危惧をされます。

議員ご指摘のように、磯焼け対策を実施するにあたって、磯焼け状況を正確に把握し、それに対する適切な処置を行うためにも専門家に依頼し、調査することの必要性は理解するところでございますが、先程から申し上げているように、原因について確実な情報が今のところございませんので、今は手探りの状態で各種のパイロット事業を実施しているのが現状でございます。

ご質問の中に、長崎県の総合計画の中の「しまは日本の宝戦略」に小値賀町磯焼け対策を盛り込めないかとのご提言がございました。長崎県の総合計画は二百頁を超える冊子となっており、「人が輝く、産業が輝く、地域が輝く長崎県づくり」を基本理念に二〇一一年から二〇一五年度までの五ヶ年計画となっております。先程の、「人、産業、地域が輝く長崎県づくり」の基本理念を実現するために十の政策がありまして、その中に、「次代へつなぐ水産資源と漁場づくり」があり、またその中で六つの施策の一つにはこの藻場の再生、維持、回復事業の推進が掲げてありますので、現実的には、ここで予算措置、事業計画を立てていくことになります。従いまして、議員ご提案の必要な技術開発を県で進めることになり、この施策の中では、議員ご提案の「しまは日本の宝戦略」には該当しないと思われますが、今後、藻場の再生に必要な技術開発を県で進めるということになっておりますので、充分、関係機関と協議をしながら、場合によってはモデル地区に指定を受けられないか、国県に要望したいと考えております。

以上、小辻議員の質問にお答えいたしましたが、細部にわたる質問には、担当課長で補足説明をさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 一応、最初の一点目からいきます。十五年前から磯焼け状況が始まっているということですが、深いところから浅場まで磯焼けになっていると。その辺の事情がよく分からないというのが町長の答弁の中でありました。しかし、その後、色んな事情が、経緯がありまして、今、学問もどんどん進んでおります。その関係で磯焼けの原理、科学的な根拠というものが、段々はっきりしてきたということのようです。その一点目については産業振興課から、こうやって海藻の状況とか、殿崎のウニ駆除とか、或いは稚貝、稚魚の放流とか、そういう対策をとってきたということのようですけども、未だ今だ小値賀全島で磯場の回復というのは、ちょっと見当たらないというようなことです。

そこで、二点目に移りますが、まず町長にお伺いします。

磯焼けを解消したら、それが第一次産業の振興に繋がるのかどうか、お考えをお伺いします。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) これは議員と同じだと思いますけど、絶対繋がっていくとそういうふうに思っております。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 今、ちょっと町長の答弁の中に、東北地方の話が出ました。テレビの話が出ました。東北地方の漁師達の仲間の話だと、自分達の豊かな漁場があるのは、川の流域に豊かな森があるからだと、そういうようなことを経験則で知っていたということなんです。そこで、ちょっと図を書いてきましたので、説明してみたいと思います。(説明図を提示)これは皆さんもご存じではあるとは思うんですけども、海の食物連鎖です。まず、植物プランクトン、これは植樹祭の時に役場の方から何回か説明がありました。まず植物プランクトンが発生します。それに対して動物性プランクトン、これを食べます。そして動物性プランクトンを小型の魚類、そして大型の魚類、最終的には人の口にも入るというようなことが、いわゆる食物連鎖と言われるものです。これはお解りになりますね。これは小学校か中学校かの理科の教科書にも載っているとは思います。この食物連鎖の一番の要は何かと言いますと、頭の良い方はすぐ分かるでしょうけど、この植物プランクトン、これさえあれば動物性プランクトンも増える。そして小型、大型の魚類も付いてくる。要になるのは、この植物プランクトンが如何に増えるか、如何に増やすか。そういうことなので、なんで森に木を植えれば植物性プランクトンが増えるのか、というようなことが疑問になりまして、ある学者が発表しました。これは、ちょっと細かいのでよく分からないと思うんです。(説明図を提示)ここに森があります。ちょっと見えないかもしれませんが…。そして森の腐葉土が、葉っぱが落ちて積み重なって腐葉土ができます。そこにフルボ酸という有機物が発生するそうです。それが地下水を通って地中の鉄分と結合します。これは、あと酸素が結合すれば酸化鉄になります。ところが酸素より早くフルボ酸が鉄と結合するというのが定説です。それがフルボ酸鉄になって川を流れ、そして植物性プランクトンの栄養になる訳ですね。いいですか。その辺を少し認識しとって下さい。それから植物性プランクトン、或いは海藻が、生育するのは三大栄養素、植物の三大栄養素というのが必要です。それには窒素、リン、カリウム、これが豊富であること。そして、これを植物性プランクトンに吸収しやすいような形に還元するのがフルボ酸鉄になります。そういう意味では、非常に微量ではあるんだけど、大きな役割を担っているということなんです。海中では窒素は硝酸塩、リンはリン酸塩の形で存在しております。そのままでは、植物プランクトンの細胞を通っていきません。そこに、フルボ酸鉄が硝酸塩を窒素に還元し、また、リン酸塩をリンに還元して、その植物に栄養を与えるということなんです。そして、もう一つ、フルボ酸鉄のもう一つの効用があります。それは何かというと、植物は光合成をします。その光合成はどこで光合成するかというとクロロフィル葉緑素というのがあります。その葉緑素が触媒作用をします。つまり、早く光合成をします。空気中のCO2、二酸化炭素とそして水分と化学合成して、そして酸素とそして炭水化物を発生させます。一説には、地球温暖化は海藻が無くなったせいと、これは鶏か卵の世界かもしれませんけども、海藻が無くなったから地球温暖化になったというような説もございます。そういう意味で、この微量ではありますけども、フルボ酸鉄が植物性プランクトンの生育に非常に重要な役割を持っております。そして、そのフルボ酸鉄が製造される場所が落葉広葉樹林、つまり山です。森な訳です。その辺をよく理解しておいて下さい。

そういうことで、今、少し理屈めいて説明口調になりましたけども、なんで森が海と関係があるのか、これが先程、町長もお答えになったように森里海連環学の骨子であります。今までは、水産、或いは河川、そして林業か農林かというような形で、それぞれ縦割りで研究機関がありましたけれども、これを総合的に考える学問が今、認知されつつあります。そういうことを考えれば、今、小値賀が磯焼けをしているというのは、どうも、そのフルボ酸鉄が不足しているんではないかというふうに考えられます。そういうことで森が海にとって大事であるということは解ってくれたかなと思います。この実証実験を平成十五年ぐらいから、約十四箇所ぐらいで全国にわたって実験しております。この中で効果がですね、顕著に表れた海域が二箇所、効果が確認できた海域が四箇所、効果の兆しが見えてきた海域が五箇所、まだ確認できていない海域が三箇所、そういうふうに調査の結果となっています。北海道の増毛町というのがこの前もテレビで出ておりました。ここは磯焼けになって、ずっと悩んでいたんですけども、ただ北大の北海道の水産学の教授がですね、ただ河口域だけ海藻が生えているということに着眼しました。その他の所は全部磯焼けでほとんど海藻が無い。ところが河口域にあったということに着眼して研究したところ、やはり森の方に流域に森があって、それから、そういう養分が流れているんではないかという仮説のもとにずっと研究していったそうです。そういう結果で、フルボ酸鉄が、という形になってきたんですけども、長崎県でも峰町の東部漁協管内、そして大村湾大村市の寿古という所でも実証実験を行なっております。(資料を提示)この上のが峰町の海底です。そして、その横がアオリイカの卵が産卵して付着している状況です。ここも殆ど磯焼け状態でしたけども、フルボ酸鉄を使った結果、大きく生育したというような結果になっております。大村の寿古湾もそういうふうになっております。そこでですね、町長にお伺いしますけども、この辺の理解が科学的な説明が正解という形になるとですね、非常に、対処をせんばいかんと私は思うんですけども、町長はその点について、どう思いますか。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 長いご説明をいただきました。そこで、クロコ酸鉄の話が出ております。私は、先程テレビを見たという話を申し上げましたが、ご説明のように…(呼び名が違うとの指摘あり)失礼しました。フルボ酸鉄と言うそうでございますが、これは議員の説明にもありましたように、落ち葉等に一番含まれていると、そういうことで先程も言いましたようにカキ業者辺りは、河口で一番、カキ養殖場は殆どが森から流れている川岸、河口にございますんで、そういうことで森は絶対大事だとということで特に有名な方もおられて、そういう活動をされているのは十分承知をしております。そして今、県内で実証試験をされてるところがあるということでございますんで、県の方もそこで効果があれば、当然、先程も言いましたように総合計画の中にも進めるというようなことを書いてありますんで、県の方でもやるんじゃないかということで、一緒にやれないかと、そういうことで検討はさせていただきたいと、そのように思います。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 検討したいということなんですけども、そのフルボ酸鉄の海中への投下、直接的には投下をするんですけども、長期的にはですね、森を大事にする、森が海の森を作るというような関連があるというようなことで、長期的な対策としては、森、落葉広葉樹を増やしていくとか、そういうような政策が必要と思います。川もですね、単にU字勾配で、降った雨水をそのまま海に流すということに対する検討も、そういうことが良いのか悪いのかという検討も見直しも必要かなと思います。そして、海岸べたにおいては、今コンクリートの護岸で固められてますけども、生物が生息しやすい、そういうふうな状況にも造っていくべきかなと思います。そういうことは少し長い年月が掛かりますから、一応、何というか、短期的な方法を考えるべきではないかと思います。その短期的な方法というのが資料に基づいて言えばですね、麻袋の中に、鉄分とそして腐葉土、そういう物を入れて、そして海中に埋めたりとか、そういうことをしたら、そういう峰町とかですね、大村湾の寿古湾で効果が出たということなんです。もし、そういうのを後で聞いても結構ですけども、そういう効果が出たということになれば、早急にそういう対策も必要ではないかと思いますけども、その点は如何でしょうか。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 確かにこれが有効であれば、今まで色々な対策を打ってきていると思いますが、中々効果が上がらないということでございます。今ちょっと担当の方からメモをいただいた訳ですけども、このフルボ酸鉄の投入については、水産試験場でございますけど、県の専門家の話も聞いたそうでございますが、「ところによって、その効果がまちまちであるというようなことで、小値賀ではどうじゃろか。」とそういうのが県の専門家の意見のようでございます。県内に何箇所かやっているということでございますが、県の方の認知もまだされていない事業のようでございますが、他の所で効果があるということであれば、県の方も「水産県長崎」でございますので、県の方も当然、事業化を進めてくれるものと思いますので、そこら辺は先程の答弁にも申し上げましたが、県の方のご協力を得ながら検討を進めさせていただきたい、かように思っております。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 県と協調していくことは、やぶさかではありません、私もですね。しかし、小値賀が一番大事な磯焼けをどう解決するのかということについては、県の意向ももちろん伺うことも必要ですけども、そういうことも色んな場所があるんですから、そしてそういう研究者がおるんですから、なんで直接行って研究するというような意向を持たんのですか。私は、そういうところがどうも消極的ではないかとそういうように思います。(新聞を提示)これは、八月二十三日の長崎新聞ですけども、長崎の漁協会館でフルボ酸鉄の講演会があっております。こういうふうで残念ながらですね、私が長崎県の他のところで聞いたのですが、長崎県の県の人の対応は少し遅すぎるというふうな意見もあります。いろんな状況を見て、自分が失敗しないように失敗しないように、小値賀で磯焼けしたけん、それをしたけど何の効果も出んじゃないかと、お前の責任だと言われたくないのでしないということもあるんで、一応、町長がですね、そういうことを、まず磯焼けが小値賀の一番大事な問題なんです。そのためには町長が判断して前向きに考えるということが、私は必要ではないかとそういうふうに思います。

次、三点目に行きます。三点目に先程、町長のお答えの中にありましたけども、カキの養殖業者は畠山さんという方です。そして森里海連環学、これを始めた人が、京都大学の名誉教授の田中さんという方です。正直言って私も今まであんまりこういうことは知らなかった。実を言うと、八月四日ですかね。九州経済フォーラムというのがありまして、そこで私も始めてこういう話を聞いた訳です。九州の経済界の重鎮たちが集まった場所ですから、まさかこういう人が講師とは思わなかったです。田中先生はともかくとしても、畠山先生は漁師の出身で、今でも漁師をしとるということなんです。その漁師の方が講師として招かれると、そういうふうにおそらく信用のできる人物だと、そういうふうに思います。そしてですね、何も分からんうちに、そういう人を呼んでもどうかなというような意見ですけども、しかし、町民にはですね、そういう意見も聞きたいというような話もあるんじゃないかと思うんです。それが嘘か八百かというようなあれですけども、いろんな事例があって、まだ実証があやふやで分からないというふうなことがありますけども、今言った中で八割がたが生育が認められる。それにまだ躊躇するというのは、少しあまり臆しすぎではないかと、そういうふうに思います。出来るだけ、前向きな態度で小値賀町が今、磯焼けであるから、なんとか対処したいと、そういうことで対処したと言えば、別に小値賀町民も何も言わないというふうに思います。是非、私としてはですね、これらの方はともかく忙しい方で、小値賀町が招聘しても中々来れないというふうなことになるかもしれませんが、そういう町民に対する理解、磯焼けの仕組の理解ということについては、前向きになってはどうかとそういうふうに思います。もう一度お伺いします。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 私に決断を下せという話のようでございますが、先程言いました議員の話に出ました講習会の案内についても、小値賀町の方には届いてもおりませんので、そういうことがあれば、担当者を派遣すればよかったかなと、そういうふうに思っている訳でございます。決して磯焼けを蔑ろにするつもりはございませんので、これからも多くの方の意見を聞きながら、この事業を進めさせていただきたいと、かように思います。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 私が早めに第一次産業の振興と磯焼けの解消というものを聞いたのは、町長がどのくらい覚悟を持っておるかというような気持ちなんで、どうぞ私の意図するところをどうぞ酌んでほしいと思います。

そういうことでですね、次の四点目に移りますけども、まず、その栄養となる栄養塩というものが、例えば窒素、リン、カリウムが海中にあるのかどうか、そういうものをまず調査せんばいかん。そして、そのフルボ酸鉄が養分鉄が海中にあるのかどうか、それの調査もせんばいかんということなんです。まず、調査をすることについて、まず必要ではないかと、今までの話の経緯の中から必要ではないかというふうに思いますけど、どうでしょうか。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(熊脇一也) 今の小辻議員さんの件について、お答えいたします。

確かにフルボ酸の初期段階での研究は必要かと思いますけども、先程、講習会等がありまして、その中でフルボ酸の件が出たということでございまして、この件につきましては、確かに効果があっている地区もあるようでございますが、小値賀に今のところ二ヶ月に一回ぐらいの割合で来ていただいております専門家の方々とも話したんですけども、例えば、小値賀では周りは全部、ご承知の海でございまして、海流の問題等がありまして、中々これが効果が出るには一定の期間も必要だろうし、確かにそれが小値賀の海域で有効な手段なのかということも、まだ不明な点があるということで、ちょっと疑問視される専門家の方もいらっしゃいます。それで、こういった調査、研究につきましては、有効な手段ということも確かに実証されている所もございますので、少しでもそういう例があれば、小値賀の磯焼けを防ぐためにも、やっていきたいというふうには考えております。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 今、効果があるかどうかの云々という話でしたけども、ここにパンフレットがあります。(資料を提示)これは、対馬の峰町の東部のやつですけども、平成二十年に事前調査をしました。そして何ヶ月後ぐらいに、そのフルボ酸鉄のあれを実験をしております。それで翌々年のですね、二十二年の一月、一年二ヶ月後、おそらく一年ぐらいでしょう。殆どの事例が一年ぐらいです。一年後にはもうこうやって、どんどんアラメが増えております。これはですね、対策として、小値賀町が対策として何がやったかというと、ガンガゼの駆除とか或いはそういうことや稚貝、稚魚の放流とかやったんでしょうけども、昔は海藻が豊富な時には、ガンガゼもいっぱいおったんです。それに負けないぐらいの海藻もどんどんおったんです。ところが、今の状況の中ではガンガゼから芽のうちに食われてしまうと、それは何でかというと、海藻の発生率が少ないからです。その発生率を増やすためには、フルボ酸鉄が必要だというふうに今の学者の世界では、そういうふうに言われておると。ですから、峰の東部は、外洋です。外洋ですよ、小値賀と一緒で外洋なんです。ですから、それの効果、海流の流れとか何とかじゃなくて、一回やってみたらどうですか。皆がそれは賛成だとおそらく言いますよ。やりもせんうちに、「それはちょっと研究の価値がある。」とか「ちょっと講師も自分の研究に行かんばいかん。」というような話は、短期的にはOKでしょうけども、もうこういうような流れが、どんどんどんどん今入ってきております。そして、今言ったように八月の二十四日には、漁協会館でそういう説明をなされていますから、他の自治体からもどんどん手を挙げる所も増えてくると思います。

そこでですね、五番目の「しまは日本の宝」の問題に移りたいと思います。

藻場のこういう造成の話はですね、経産省の補助とか或いはこの前、漁協会館での講師が国土交通省出身です。やけん、国土交通省もおそらく補助するのかなと、そういうふうに思います。勿論、農水省も補助源かなというふうに思いますけども、実を言うと、この前、磯焼け対策について、ちょっと県の幹部の人に相談に行きました。そこで言われたとが、この「しまは日本の宝」戦略です。ある程度、今、中村知事になって二〇一一年から一五年まで総合計画をすると、そういうふうな意気込みで今、長崎県が動いております。そして、十項目、その他にですね、「三大横断プロジェクト」と言って、この長崎県の総合計画にですね、その中で「しまは日本の宝戦略」があります。その中で、磯焼けも入れても良いと、その代わり、その磯焼けの事業が単に磯焼けを回復するんじゃなくて、それが第一次産業の振興に繋がる。そして、ウニとかアワビが豊富なことによって、観光客、つまり観光の振興にも繋がる。そして、Uターン者、Iターン者も増えてくると、そういうような関連を持った事業にしてくれというような話なんです。その辺については、六月にこの幹部の人が小値賀に来たそうなんですけども、その辺の説明は聞いてませんでしょうか。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 今、お名前を聞いたんですけども、その方が役場の方に来られたという記憶はございません。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 県知事が「青空知事室」で来る一週間前です。この方が来ております。(メールを提示)ここにメールもありますけども、あんまりメールの内容は言いませんけど、行政の課長の人達が居並ぶ中で、そういう説明も行うというふうに、ここにメールで返答が来ております。そういう意味でですね、誰が会議に出席したかは、よく分かりませんけども、何人かはおそらく来たと思うんです。そして県が今、方向としてやることに小値賀町が乗ってくれろというような、おそらくこれはエールではないかというふうに思います。今後、「しまは日本の宝戦略」の中で、そういう補助とかのことを考えた場合には、早めにそういう企画を県に持って行ったらどうかなと思います。それと、県はですね、町長、県はですね、小値賀の企画をですね、まず県で審議して諮って、それがOKとなれば、長崎県の政策として国に持って行くというふうに言うとります。その辺についての認識もやっぱり持っておかんばかなと、そういうふうに思います。今後、「しまは日本の宝」ということで行政の方も大変とは思うんですけども、企画を今から練ってですよ、一応、九月の末までに大体の計画、そして十月までに町としての具体的な内容、そして十一月末までに県との調整というふうな形で返答があっておりますんで、一つ早急にその辺の企画を練ることをこちらとしては要望するというか、行政としてはどう思いますか。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) ようやく話が分かりました。これはですね、県の地域政策課が来た時の話だと思います。それで、私ちょうど居りませんで、課長連中は話を伺っておると思いますんで、担当課の方から答えさせますが、この横断的な計画を立てるというのは確かに地域政策課の仕事であろうと思いますし、先程、行政報告で私が申し上げました離島振興法の改正にも、この地域政策課が関わっておりまして、似たような内容のことで話があっていると思います。そういうことで、県の方もこの地域政策課、前は離島振興課と言っていたかと思いますけども、そこら辺と充分協議をしながら政策を進めていきたいと、かように思っておりますので、よろしくお願いします。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 我々が八年前と随分と違って、最近は県の方から小値賀をどげんかしてくれろと、小値賀町にリーダーシップを取ってくれろというふうな風向きがだいぶん変わってきました。そういう意味で、県と歩調を合わせながら、そして長崎県全体を浮揚していく、そして小値賀町を浮揚していくと、そういうような政策、企画、そういうものが求められるかと思います。今後、我々、私としても、この磯焼け問題に限らずですが、特に磯焼けについてはですね、色んな実証結果が正解というふうな方向で出てます。早めの検討をお願いして、私の一般質問に代えさせます。

議長(立石隆教) しばらく休憩します。

― 休 憩   午 前  十一 時 三十一 分 ―

― 再 開   午 前  十一 時 四十  分 ―

議長(立石隆教) 再開します。                     

 引き続き、一般質問を行います。

 九番・伊藤忠之議員

九番(伊藤忠之) 私は、小中学校新校舎建設に伴う学校給食について、町長と教育長にお伺いをいたします。

 まず、教育長にお伺いいたします。

 現在、小学校、中学校の保護者の間で学校給食が問題化されており、本年の七月二十日に行われた小学校の校舎解体に伴う、校舎「お別れ会」の折に、行事終了後、小学校の保護者の代表の方から、学校給食への保護者には給食費の負担額は幾らなのか、また事業内容など全然説明が無い中で、どう判断していいか分からないという意見が出されました。その折、教育委員会の方から八月末までには保護者の給食負担額など諸経費などを試算し、保護者説明会を行うとして八月の十九日に説明会を実施しておりますが、その時の説明の内容について、お伺いをいたします。

 まず、今回の学校給食での保護者対象者は何名いるのか、また保護者説明会への出席者は何名だったのか、お伺いをいたします。

 次に、給食問題について、これまでの経緯をお伺いします。

これまで給食を実施しなかった理由についても、お伺いいたします。

また、今回、給食への方向転換の理由についても、お伺いします。

次に、学校給食は何故必要なのかについて、お伺いをいたします。

また、給食を行うことでのメリットにはどのようなものが考えられるのか、また給食を行うことによって、どのようなデメリットが考えられるのか、お伺いをいたします。

次に、学校給食を行う場合、施設試算の概要について、お伺いをいたします。

建設事業費と厨房備品等の事業費について、お伺いします。

また、児童生徒数と職員数についても、お伺いします。

人件費を含む年間維持費の見込額についても、お伺いします。

また、給食材料に係る費用について、お伺いをいたします。

次に、町長にお伺いをいたします。

学校給食を行う場合、町としての経費負担額をどのように考えているのか、お伺いをいたします。

人件費を含む維持費の負担について、お伺いします。

また、全額、保護者負担になるのか否かを、お伺いします。

次に、町として学校給食を行うかどうかの判断をするのに、保護者の賛否の割合をどれくらいと考えているのか、お伺いをいたします。

以上、私の質問を終わりますが、再質問があれば質問者席で行います。

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) 伊藤議員さんの小中学校建設に伴う学校給食について、お答えいたします。

 対象者と説明会への出席者数でございますが、意見交換会の要素を踏まえた説明会を、ご指摘のとおり八月十九日に離島開発総合センターで開催いたしました。対象者は、零歳児から中学校三年生までの保護者百三十四名で、残念ながら出席者は三十四名、全体の二五・三%でございました。

 給食問題のこれまでの経緯で、一点目のこれまで給食を実施しなかった理由についてですが、給食の問題は、これまで何回となく上がっておりますが、その都度、給食の実施について検討がなされてきています。その中で、給食の実施に至らなかった理由としては、町財政を考慮して、重要施策としての優先順位が低かったこと、また、地元商工業の振興、活性化を考慮したこと、そして弁当昼食への根強い支持と給食費による家庭への経済的負担の増加などが挙げられるかと思います。

 二点目の今回の方向転換の理由についてですが、学校給食の目的は、「学校における健康教育の一環」として捉え、児童生徒自らが心身の健康の保持を図ろうとする興味、関心、意欲、態度の育成を目的として、教育活動全体を通じて食に関する指導を実施する必要があります。このことから、平成二十年に「学校給食法」の大幅な改正がなされ、学校給食を活用した食育の推進を図ることを目的とすることが明示されております。教育委員会としては、学校給食が必要ないと判断はしていませんが、これまで何度となく給食について、町長部局と協議する中で、その判断を町長に委ねてきました。この給食問題については、前山田町長は、先にも述べた理由もありますが、今後の児童生徒の減少を考慮して、実施しないと判断いたしました。しかし、西町長は、学校給食の実施に前向きで、保護者の意見によっては給食に取り組む考えを持たれております。教育委員会としても、学校給食の意義、必要性を考慮し、また新校舎建設を控える中で、この機会を逃しては、学校給食の実施は将来的にも難しいと判断し、保護者との意見交換会を実施いたしたところです。

 学校給食の必要性についての一点目の給食によるメリットについては、栄養バランスのとれた食事の摂取、成長期にある児童生徒の健康の保持増進と体位の向上、教師と児童生徒が食事をすることで、教師と児童生徒、児童生徒相互間の心のふれあいの場の好ましい人間関係の育成、食生活の基礎・基本を養い、自己の健康管理が出来る能力を育成などが挙げられます。

 二点目の給食のデメリットについては、アレルギーを抱える子どもが増えている中、画一的食事提供の困難性、味覚の形成に必要な「家庭の味」の崩壊、安全性や栄養面に配慮した上で、効率的なコストの検討、危機管理上、衛生管理がより一層重要になります。それから、高校生を持つ家庭での経済的な負担増加などが挙げられるかとは思います。

 学校給食を行う場合、施設試算の概要についての一点目、建設事業費と厨房備品等の事業費については、現小中学校の児童生徒、教職員、給食職員等を考慮し、一日当たり二百食を想定して、それに合わせた標準的な規格、能力を有する設備、施設を勘案し、必要面積を約二五〇平米と見込み、それに伴う施設、設備について概算で算出しました。建設事業費が約八千万円、厨房備品等で約三千万円程度を見込んでおります。

 二点目の児童生徒数と職員数については、小学校の児童数が九十七名、教職員数が十六名、中学校の生徒数が五十八名、教職員数が十四名で、合計で百八十五名となります。

 三点目の人件費を含む年間維持費の見込額については、小値賀と同じ離島で、同等の給食規模の施設の年間維持管理費を参考にして、約一千百万円を見込んでおります。

 四点目の給食材料に係る費用については、給食に要する経費のうち食材費を給食費として、保護者から負担していただくことになります。このため、諸物価の高騰、家計への影響などからすれば、給食費は出来るだけ安くしたいというふうに考えますが、発育盛りの児童生徒の栄養量を確保し、且つ魅力ある食事にするためには、地域の食生活水準に即した適正な額の給食費でなければなりませんし、実施するとすれば、近隣の市町を参考にして設定する必要があろうかと思います。

 以上でございます。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 伊藤議員の質問にお答えいたします。

先程からの教育長への質問で、教育長が教育委員会としての考えを答えましたので、私は今回の給食の問題について、町長としての所見をまず、申し上げたいと思います。

少子高齢化の時代になり、子育ての問題が大きく取り上げられるようになったのは、皆さんご承知のとおりでございますが、私もマニフェストに食育の推進を掲げて当選させていただきました。何故、給食を考えるかと言えば、教育長の答弁にもあったかと思いますが、教育上の観点からも、食育として取り上げられるようになり、県内での給食普及の状況が、小学校では九九%で実施されている状況を聞いておりまして、地産地消のことも考え、公約に挙げさせてもらった次第でございます。

この問題は、学校給食の企画及び指導方針を定めることが、教育委員会の職務権限の中に明記されておりますので、教育委員会の専権事項だと考えております。

しかしながら、予算の編成・執行についての責任は当然、町長にあると考えておりますので、まずは教育委員会の意見と直接の関係者であります保護者の意見の集約をお願いしたところでございます。

その結果、必要でないということになれば、私はそれに従うつもりでございますが、現在、校舎建築に着手した今が絶好のチャンスでもあり、また最後のチャンスではないかとも考えております。

メリット、デメリット、色々のことがあると思いますが、聞いております保護者のご意見も子どもと一緒に作ることが出来るし、弁当が良いと考える方もおられるし、栄養バランスを考えると偏食も減り、健康のためになると考える方がおり、中々難しい判断であるとは思っておりますし、教育的な発言は差し控えさせていただきますが、給食施設の設置費用や維持費について、お答えをしたいと思います。

まず建設費ですが、先程、教育長もお答えしましたが、約一億一千万円程度が必要だと聞いておりますが、ご承知のように、半分近くが国庫補助金もありますし、補助残については起債・借金が可能でございます。義務教育債は十七年、過疎債は九年の年払いの償還が可能でございますので、金額を申し上げますと数百万程度が償還となります。一年間については、七百万から八百万程度の償還になるかと思われますので、現在の小値賀町の財政でも大丈夫だと考えております。

次に運営費でございますが、これは他の市町村の例でかなりアバウトですが、人件費込みで、年間約一千万円程度が見込まれております。この費用については、当然、一般財源で手当てをする必要がありますが、県内の市町村の殆どで給食を実施しており、今後、この運営費については、国が子育てを推進している以上、これからは何らかの形で、市町村へ手当てされるのではないかとも考えております。

給食費の保護者負担についても同様で、これからは保育料の軽減策のように二人目・三人目と負担の軽減を図るようになっていくと予想されますし、ここ当分は、この小値賀町では生徒児童数は増加しないのではないかとの予測もあり、小値賀町の負担が毎年毎年上昇していくということはないと考えております。

最後のご質問でございますが、最初に申し上げたとおり、何が何でもとは考えてはおりません。ただ、半分半分では給食の目的が果たせないのではないかと思っておりまして、現状で何割ならやるのかという、そういうお尋ねだとは思いますが、現在は、教育委員会の取りまとめに期待をしているところでありますので、数字が一人歩きしても困りますので、金額や率についての答弁は控えさせていただきますので、ご理解を賜りたいと思います。

以上、お答えいたしましたが、詳細に渡る質問については、担当課長に補足答弁をしてもらいますので、よろしくお願いをいたします。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) 教育長にお伺いします。

 今回、住民説明会が行われましたけども、対象者数が百三十四名のうち、出席者数が三十四名、この位の出席者ではですね、給食をするかしないかの実施判断にはとてもじゃないけど出来ないと思いますが、これ以上、出席者を多くするための他の意見は、方法は考えてませんか。

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) ご指摘のとおり、出席された方が余りにも少なかったということで、こちらの方としても学校、小学校、中学校のそれぞれの校長とも相談しながら、早急にまた懇談会を持つか、それともこの前の説明、懇談会の折に出席者の意向を、やる、やらない、その他とか、それから意見を書く欄を十分に設けていたんですけども、そこら辺を対象者にもう一度、全員から伺いたいということで、出来るだけ対象者の百三十四名の一〇〇%は無理にしてでも、九〇%を超えるようなところでの意向をこちらとしても調査したいなというふうには思っております。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) これまでの経緯の中で、前山田町長がですね、これから生徒数が少なくなるという結果でですね、給食を止めたということがありますけども、あと五年後、分かればですね、あと五年後ぐらいでどの位の生徒数、また職員数が減るのか、お伺いします。

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) お答えいたします。

 五年後、今の一歳児から考えて見ますと、零歳児は未だ産まれていない方も居りますので、そこら辺は省いてみますと、小学校で現在の九十七名から七十九名となりまして十八名の減少、それから中学校が現在の五十八名から五十名になりまして八名の減で、児童生徒で大体二十六名の減少かなというふうに思われます。それから、教職員の数については、現在では三十名でございますけども、加配やら特別支援学級等のことを考えますと、約一、二名が減少するかなというふうには考えております。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) それでは、これまで実施しなかった理由ということで、先程、町長が答弁なされましたが、この中でですね、私は給食費の家庭への財政負担、これが一番大きなものじゃないかと思っております。例えば、農家地区ではですね、米も充分あるし、野菜も充分あるし、これ以上また給食費の負担が、未だ金額ははっきりしておりませんが、宇久島みたいにですね、三千円ぐらいの金額になると、子どもが三人いるともう既に一万円以上越すんですよね。そのようなことを考えた場合に、この給食費の家庭への財政負担ということが一番大きな問題だと、私は思っております。

それで、次の方向転換についてですが、長崎県下でも小値賀町だけが給食実施していないということでありますが、私は逆にですね、この小値賀町が外海離島であるためにですね、小値賀だけでも愛情一杯の家庭弁当の島であっても良いのではないかと思いますが、その点、教育長、どのように考えますか。

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) 今、伊藤議員さんがおっしゃられたことは、懇談会の折にも確かに出たところでございますが、私達教育委員会としては、最初、答弁申し上げたところですけども、学校給食法の中の四条でも、「学校給食の実施に努めなければならない」というふうなことが書いてもございます。教育委員会としては、学校給食はすべきであるというふうに思うところでございます。

議長(立石隆教) しばらく休憩します。

― 休 憩   午 後  零 時 四 分 ―

― 再 開   午 後  零 時 四 分 ―

議長(立石隆教) 再開します。                        伊藤議員

九番(伊藤忠之) 次に、給食費の課題の中でのデメリットについて、これは町長にお伺いいたします。

 この中でですね、先程、教育長の答弁はなされませんでしたが、給食費の未納発生について、これが私は一番重要じゃないかと思っております。現在でもですね、今回、決算でも上がってきますが、町民税、それから住宅使用料、そして特別会計においては、国保税、介護保険、下水道、診療所、簡易水道、いずれも未納が増えております。そのような中で、例えば、大きな市町では学校給食には義務教育だから給食費は当然、行政が支払うものだということで、未納者が多いことも聞いております。そのようなことがですね、もしもあっては、これ以上小値賀町にも未納者が増える可能性が十分含まれておりますので、そこのところは町長、どのように考えておりますか。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) まず、この未納の問題は、またちょっと考え方が違うのかもしれませんが、父兄負担についてはですね、極力、先程も言いましたけども、減免措置がとれる分については減免をしていきたいと。ちょっと答えが外れるかもしれませんが、今やっております子ども手当ですか、これは今年度から、これは幼稚園、保育所にも当然未納があるのかもしれませんが、そういう時は、その手当から控除しても良いというふうな改正がなされているというふうに聞いておりまして、未納が発生するからしないと、給食をしないという訳にはいかないんじゃないかと、そういうふうな認識を持っております。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) それでは、最後に町長にお伺いしますが、先程、町長はですね、教育委員会の意向を踏まえて教育委員会の方で給食問題を実施しない方向性で反対者が多かったという場合には、この給食を実施しないという方向でやりたいということですが、その点をもう一度お願いします。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) そのとおりでございます。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) すみません。教育長にもお願いします。

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) すみません、町長が答弁したとおりでございます。保護者が反対すれば当然、教育委員会にとっても、そこら辺の判断で対応いたしたいと思います。

それから、先程、私が児童生徒数やら職員数の減少のところで、職員数が十名減少するとか答えたということでございますけども、職員については一名から二名の減少と見込んでおります。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) 本当に最後になりますが、教育長にお伺いします。

 先程も一番最初に質問したとおりですね、本当に保護者の意見をよく集約して、その結果を町長に報告していただきたいと思っております。以上です。

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) ご指摘のことは私達も充分考えておりますので、出来るだけの保護者の意向をこちらの方も吸い上げまして、それを教育委員会で検討いたしまして、最終的には町長の方に報告いたしたいと思います。

議長(立石隆教) これで一般質問を終わります。

しばらく休憩します。

― 休 憩   午 後  零 時 九  分 ―

― 再 開   午 後  一 時 三十 分 ―

議長(立石隆教) 再開します。

 

日程第五、報告第二号、平成二十二年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率の報告についてを議題とします。

 報告についての説明を求めます。                       町長

町長(西 浩三) 報告第二号、平成二十二年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率について、ご報告いたします。

この報告に関しましては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律第三条第一項及び同法第二十二条第一項の規定により、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率及び将来負担比率並びにその算定の基礎となる事項を記載した書類を監査委員の審査に付し、その意見を付けて当該健全化判断比率を議会に報告し、且つ当該健全化判断比率を公表しなければならないことになっております。

従いまして、資料として監査委員の意見書を添え、ご報告するものでございますので、資料「小値賀町健全化判断比率及び資金不足比率に係る審査意見書」をご覧下さい。

実質公債費比率につきましては一三・七%で、前年度と比べ四・六%下がっております。将来負担比率につきましては二六・〇%で、前年度と比べ二三・七%下がっており、いずれも前年度より改善をされています。

今後の財政運営におきましても、適切な行財政運営を進め、財政の健全化に努めてまいります。

以上で報告を終わります。

議長(立石隆教) これで報告の説明を終わります。

 ただいまの報告に質疑はありませんか。                           

(「質疑なし」と呼ぶ者あり)

議長(立石隆教) 質疑なしと認めます。

 これで質疑を終わります。

 以上で、報告第二号、平成二十二年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率の報告を終わります。

 

日程第六、報告第三号、小値賀交通株式会社の経営状況の報告に関する件を議題とします。

 報告についての説明を求めます。                       町長

町長(西 浩三) 報告第三号、小値賀交通株式会社の経営状況の報告に関する件について、ご報告いたします。

 『小値賀交通株式会社』は、離島でのバス路線運行の確保を図ると共に、地域住民の福祉の向上に資することを目的として、平成四年八月に第三セクターとして設立され、同年十月からバス運行を開始し、現在、代表取締役、常務取締役、取締役各一名と、監査役二名、運転士二名、委託事務員一名で運行を継続しております。

 資本金は二千万円で、その内、八五%の一千七百万円を小値賀町が出資しており、地方自治法第二百二十一条第三項の法人に該当いたしますので、同法第二百四十三条の三第二項の規定により、関係書類、事業の計画及び決算に関する書類を提出して、経営状況のご報告といたします。

議長(立石隆教) これで報告の説明を終わります。

 ただいまの報告に質疑はありませんか。                    小辻議員

六番(小辻隆治郎) 小値賀交通の経営状況に関する問題ですけども、いつもながら思うのがですね、今回は運賃収入が増えたことで黒字と、少し単年度では黒字というような形になってますけども、もう少し他に収入源は求められないのか。例えば、西肥自動車も出資者になっています。大株主は小値賀町ですけども、小値賀町としても西肥自動車に聞くなり、或いは長崎県営バスにどうしたら収入源を求めることが、収入増を求めることが出来るのかというようなことについては、何か聞きに行くなり、問合せしたなり、そういうことはしたことはありますか。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(熊脇一也) お答えいたします。

 小辻議員さんが言われるような、西肥自動車辺りにそういった経営状況辺りで行ったことは、向こうに出掛けたことはございません。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 一応、電話の問合せとか、或いは行った折にちょこっと寄ってみるとか、そういうことも出来るでしょうから、出来るだけ改善、収支の改善をするというような気持ちさえあればですね、そういうことも出来るのかとは思います。累積幾らだ、累積幾らだと言うても、それが減らない中では何等議論も発生しないということになりかねませんので、そういう努力も必要かなというふうに私は思いますけども。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(熊脇一也) 議員さん、おっしゃるとおり、経営状況につきましては、大変厳しい面もございますので、何か機会を捉えて、そのようにやっていきたいというふうに考えます。

議長(立石隆教) ほかに質疑はありませんか。                 岩坪議員

八番(岩坪義光) 町長にちょっとお尋ねいたします。

 この度は、何か船瀬回りも路線を考えているということですが、先程、課長も危機的な経営状況であると、そういう中で町長は今後この運営、このバス、『小値賀交通』に対して、どのような考えを持って今度どういうふうに…。前、私が一般質問した時でも何か委託の人が居れば何とかと言っておりましたけども、そういうふうな考えをこれから進めていくのか、その点もお伺いします。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 前回の一般質問の時にお答えをしたかと思いますけども、今、議員言われるように、この会社の経営は中々黒字化は難しいというふうに判断しております。平成四年に出来て、危うく二十年になろうとする訳でございますが、この会社設立の経過からして、黒字になることは殆ど望めないということで、住民の皆様が困っているから町が引き継いだという経過がございます。そういうことで中々黒字化、町の補助金を入れずに黒字化するのは大変難しいことだろうと、そういうふうなことで前回も申し上げましたが、出来るだけ乗っていただくことで、この会社の存在価値を認めていただき、補助金も継続をしていきたいと、そのように考えております。

議長(立石隆教) ほかに質疑はありませんか。                 浦 議員

七番(浦 英明) 予算の方について、ちょっと…。バス停の修理とか新規に取替えというふうに、当初、町長が行政報告で述べられておりましたけども、この分は、新しく取り替えるのが幾ら、或いは修理するのが幾ら、分かっておれば、ちょっと説明願います。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(熊脇一也) お答えいたします。

 合計で言いますと、古い所から全部建て直すものと一部建て直すものとかがあるとは思いますけども、全部で三十五箇所ぐらいを一応目途にしておりまして、予算的に言いますと、二百万きれるぐらいの予算にはなるかと思いますが、順次、傷みの酷い所からやりたいというふうには考えております。

議長(立石隆教) 浦 議員

七番(浦 英明) 同じ予算のところでですね、十六頁の方にですね、手数料がありますけども、これが決算額と比較しますと、計画では一万円というふうに計上されておりまして、これは霊柩車といいますかね、それの申請手数料が無くなったためだろうと思うんですけど、確認のためにお尋ねいたします。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(熊脇一也) お答えいたします。

 議員さんがおっしゃりますとおり、霊柩車等の新設がございまして、それに係る手数料です。

議長(立石隆教) 浦 議員

七番(浦 英明) 全般的な内容でちょっとお尋ねをしますけども、二十一年度は一人研修生といいますかね、そういったその見習いのために二百万に一応追加して一千百万程、補助したことがあるんですけども、今回はそれを減額してというよりも、元に戻して九百万にしております。そして、今言ったバス停の標識等について二百万程の修理が掛かると、そこら辺りをしますと、とんとんになるのかなというふうにはちょっと考えてみたんですけども、経費の中で人件費がですね、前は二十二年度は一千十九万九千円ということで、二十一年度から比較しますと百九十四万四千円、さっき言ったように研修生の分を見込んだ分がこのとおりだというふうに思われますけども、今度その予算の方で見ますと、それが若干減っておりまして約三百二十万程減っております。だから二百万にプラスして百二十万程、経費が減っているということで、全体的に見て次年度の繰越が欠損じゃなくて、二十八万九千円の増を見込んでいるというふうに、大変厳しい状況の中、こういうふうな試算をしておられますけども、このとおりに行くんで、そういうふうに組んだんだろうと思うんですけど、見解をお尋ねします。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(熊脇一也) お答えいたします。

 議員さんがおっしゃいますとおり、運転手関係で一人減ということで、今年は二百万円の補助金を減らして計上しております。その分、修理等もございまして経費は掛かる面もございますけど、昨年から始まった敬老パスとか、それからあんまり良い事ではないんでしょうけども、もういっちょの事業とかですね、そういった面、或いは経費の削減等をやりながら、何とかこの数字に近づけていきたいというふうに考えております。

議長(立石隆教) ほかに質疑はありませんか。                 近藤議員

一番(近藤育雄) 二十三年度の事業計画の中ですけども、バスの修繕費が三十五万程上がってますが、今現在「ちかまる号」が走ってませんですよね。あれは修理に出すと思うんですけども、三十五万で果たして足るのかどうか。

もう一点、ついでに質問したいんですけど、「ちかまる号」はいつまで休みなのかなと。これ、ちょっと町民の皆さんからも聞かれてますんでお願いします。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(熊脇一也) お答えいたします。

 「ちかまる号」に対しましては、大変ご迷惑をかけておりますけども、今週の末か来週のあたまには修理が終わりまして、また元通りの運行に戻ることが出来ると思っております。三十五万ぐらいで済むのかということですけども、電気関係辺りの故障ということで予算内で収まるんじゃないかというふうには思っております。

議長(立石隆教) ほかに質疑はありませんか。                

(「質疑なし」と呼ぶ者あり)

議長(立石隆教) 質疑なしと認めます。

 これで質疑を終わります。

 以上で、報告第三号、小値賀交通株式会社の経営状況の報告を終わります。

 

日程第七、報告第四号、財団法人小値賀町担い手公社の経営状況の報告に関する件を議題とします。

 報告についての説明を求めます。                       町長

町長(西 浩三) 報告第四号、財団法人小値賀町担い手公社の経営状況の報告に関する件について、ご報告いたします。

『財団法人小値賀町担い手公社』は、地域の特性と資源を活かした産業の振興を図るため、地域内外一体となって、次代を担う担い手の育成及び生産基盤の充実を推進し、産業の総合的な発展に寄与することを主な目的として平成十三年に設立された公益法人でございまして、理事八名、監事二名、評議員十四名、職員委託職員、委託作業員を含め、十五名で運営をしてまいりました。

公社の資本金は、二千五百万円で、その内八〇%の二千万円を小値賀町が出資し、その額が五〇%を越えており、地方自治法第二百二十一条第三項の法人に該当いたしますので、同法第二百四十三条の三第二項の規定により、関係書類、事業の計画及び決算に関する書類を提出して、経営状況のご報告といたします。

議長(立石隆教) これで報告の説明を終わります。

 ただいまの報告に質疑はありませんか。                    伊藤議員

九番(伊藤忠之) 『担い手公社』につきましては、今回、公益法人制度の改正によってですね、一般財団法人の非営利法人に移行する計画が進んでおるということですが、この内容の説明をお願いします。

議長(立石隆教) 担い手公社事務局長

担い手公社事務局長(松本充司) お答えいたします。

 法人改正につきましては、平成二十五年の十一月末までに公益法人、一般の法人、新しい方向にいかなければ、解散をしなきゃいけないというふうになっておりまして、小値賀町は先程から言いますように公益法人として続けられておりまして、現在、主務管長は長崎県農林部の農業経営課の所管の管轄になります。それで、随時、移行の準備を進めている訳ですけど、小値賀町につきましては、議員さんが申されましたように、一般の財団法人の非営利型というのを目指していこうというふうなことで、方針は定まっておりまして、今、準備を進めておりますけども、内容としましては、現在も公益事業三会計、三事業と収益事業七事業の事業を行なっておりまして、人材を育成する担い手を育成する事業につきましては、公益法人として公益事業として、そのままいくということでいく方針です。他に収益事業として七つの事業を今ありますけど、それに今、色んな機構改革に伴いまして、事業の内容を今、色んな関係者で煮詰めておりまして、例えば、加工事業につきましては、町も落花生の推進をしておりますので、そういった落花生の製造、加工ですね、それから販売、そういったものを拡大をしていこうとか、そういった内容の検討をしておりまして、そういう収益事業とそれから公益事業、その事業に分けて、新しい一般財団の『小値賀町担い手公社』の非営利型でいこうというふうなことで、今、作業を進めておりまして、二十五年の十一月末までに移行しなければいけませんので、現在の予定では二十四年の四月一日に登記ということで、今、準備を進めている状況であります。

議長(立石隆教) ほかに質疑はありませんか。                 伊藤議員

九番(伊藤忠之) 特産品の販売につきまして、現在、茹でカンコロを行なってますが、十日ぐらい前の読売新聞にですね、佐世保のお菓子業者ですかね、特にカンコロ餅を主に作っているところがですね、原材料がとにかく手に入らないということで、非常に困っておるお店もあります。そのような中でですね、もう少し茹でカンコロの方をですね、生産組合もありますけども、そこら辺の量をですね、生産量を増やしていただければなと思いますけども、その点に関してお伺いします。

議長(立石隆教) 担い手公社事務局長

担い手公社事務局長(松本充司) お答えいたします。

 長崎県五島列島が中心ですけど、カンコロ餅の土産品としてのですね、五島地区のカンコロというのは全国でも誇れるものがあるということで、昔から、小値賀町内でもそうですけど、カンコロ餅、茹でカンコロにつきましては、各戸それぞれの農家で自家用はもちろん、余ったやつについては店に販売するというふうなことで来た訳ですけど、私も二、三日前、見たんですけど、小値賀の茹でカンコロ生産組合につきましては、本当は農協の方で事務局をやっていただくのが一番良いと思うんですけど、農協がやれないということで数年前から、お年寄りが中心なものですから、『担い手公社』が事務局になって、町外の業者、町内の業者にお世話をいたしておりますが、全国、長崎県ですけども、そういうお年寄りが中心に生産するもんですから、芋を作って、それを掘って、湯がいて干すと、しかもその干したやつを一枚一枚選別して出すということでですね、特に芋を作ったり掘ったり、それを抱えたりというのが、結構年取った方が中々出来にくいということで、激減いたしております。これは県内全部そうでありまして、小値賀町が出している所はですね、佐世保草加屋という、早岐草加屋っていう業者さんが中心ですけど、至る所から、対馬から島原半島から諫早とかですね、それから五島はもちろんカンコロが無いかというような問合せがありまして、事務局としましても非常に困っているというような状況です。実は、明後日また五島の奈良尾の国見屋さんというカンコロ業者がですね、何とかちっとでも分けてくれんかということで、相談に来るというふうなことで聞いておりますし、中々そういったことで、重労働なもんですから若い人は中々作れるような状況ではありませんので、もう少し高齢者の方々にですね、頑張って作ってもらうようにですね、お願いする以外ないというふうに思っておりますし、また直接ですね、昔からの取引きで直接業者さんと取引きしている方が結構おられますので、そういった方々に少しでも分けてもらえないか、そういうふうな相談をしていきたいと思いますし、『公社』も出来れば、出来るだけやろうということで、耕作放棄地には今年も二反程カンコロを作っておりますので、そういう方向で呼びかけて少しでも生産を増やしていきたいと思っておりますが、中々難しいというふうな状況です。

議長(立石隆教) ほかに質疑はありませんか。                 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 今の話と、そして前、町長から六月の定例会で非営利型法人というか、営利型…。カンコロをというか、ピーナッツを生産してそれを販売するのは営利型になるんですかね。

議長(立石隆教) 担い手公社事務局長

担い手公社事務局長(松本充司) はい、営利型の事業になります。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) そういうことで、中々『担い手公社』も大変忙しくなるというような印象を受けます。それでですね、収支のあれをちょこっと今、見たところですね、支出の部で労務作業の受託事業というのがありますけど、これは調整池の下の公園辺りはもう草ぼうぼう、そして番岳も殆ど草ぼうぼうというような形で公園の形をなしておりません。どんどんあれを整備していくには民間に委託を変えることも必要ではないかなというふうに思いますけども、その点については、どう思われますか。

議長(立石隆教) 担い手公社事務局長

担い手公社事務局長(松本充司) お答えいたします。

 町からの産業振興課からの委託事業を行なっておりますけど、農業公園とか農道の整備についても受託をしております。たまたまですね、盆前とかそういう議員ご指摘のような状態にならないように作業をしている訳ですけど、今年度は急遽、絆の森整備事業という事業が大体秋口に受託をするんですけど、それが発注が早くなってですね、早く公園の管理前にですね、そちらの事業の方から早くするようにということで、産業振興課の方から指摘がありまして、農業公園の草刈りを先に延ばして、そちらの方から仕事をしたというような関係で、今そういうような指摘のような状態になっておりますが、絆の森整備が今、終わりまして、今、農業公園の整備をやっているというふうな状況です。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) その説明で少し遅れた理由は分かりましたけども、ただやはり番岳、この八月には盆の帰省客も来ます。そういう意味では番岳に登る人も多いだろうと思います。その場所がああいう状況であればですね、少しがっかりするのでないかなというふうに思います。そういう意味で、もし忙しかれば民間に委託したりとか、そういうことも出来ないのかなというのが質問の趣旨であります。その点については、どうお考えですか。

議長(立石隆教) 担い手公社事務局長

担い手公社事務局長(松本充司) お答えいたします。

 答弁の内容がちょっと足らなくて失礼しました。そういう場合は、町と公社の契約になりますので、産業振興課の方とも相談をしながらですね、そういう場合は別に臨時作業員を雇って仕事をするというふうな状況も、今後話し合っていきたいというふうに思っております。

議長(立石隆教) ほかに質疑はありませんか。                 伊藤議員

九番(伊藤忠之) 今回の事業報告書の中で二十三年度の農業研修生が未だ定員に達していないということでありますが、今後の見通しをお願いします。

議長(立石隆教) 担い手公社事務局長

担い手公社事務局長(松本充司) お答えいたします。

 二十三年度の研修生につきましては、研修に入る期間の関係で四月に一名、五月に一名、二年間の研修を終えました。十二月に二名が研修を終えるようになっておりまして、その後につきましては、町の広報誌とか、それから小値賀会、それから町のホームページ、公社のホームページ、それから県での色んな就農相談会、そういったもので募集を呼びかけておる訳ですけど、現在、未だはっきりは決定いたしておりません。四月から諫早の二十三歳の諫早出身の方が研修を受けたいということで来たんですけど、最初の採用の時に本当にこの子は農業で飯を食っていけるのかなというふうな疑問がありましたので、皆さんで協議した結果、三ヶ月間試用期間として使ってみようということで、七月まで使ったんですけど、どうしても一人前、農業で飯を食っていけるような者でないということで、一応、研修を断念していただきました。それから、その後も何人か問合せがありまして、実は十二月から栃木県から三十三歳で奥さんは佐世保市の出身で子どもさんが二人居ると、「福島の原発で子どもが二人小さいのが居るんで心配なんで大丈夫な所に来たい。」ということで、実はお盆にこちらに来られまして、十二月いっぱいで引き揚げて来るというふうなことで話があっておりまして、今のところ大体ほぼ間違いないだろうと、一名はですね。あと、残りにつきましては、随時、募集をしておりまして、今から全国農業支援センターが行ないます就農相談会というのが福岡とか大阪とかで行なわれますので、そこで何とか新しい研修生を見つけたいというふうに思っております。

議長(立石隆教) ほかに質疑はありませんか。                 伊藤議員

九番(伊藤忠之) この事業報告書の中の十七頁のゆうきセンターの管理運営事業の中で、「循環型社会の構築のため、ゆうきセンターによる生ゴミの資源化を検討中である」と書いてありますけども、現在、どのような検討をなされているのかお願いします。

議長(立石隆教) 担い手公社事務局長

担い手公社事務局長(松本充司) 毎回、この報告書の中には生ゴミの資源化というのを書いておりますけども、長年の懸案事項であります。住民課の方でも生ゴミの処理機の活用とかも今されておりますし、その辺の、例えば水分の含有量が高ければ水分調整剤を多く使いますので、生ゴミ処理機でそれぞれ家庭で処理されて水分を落とした物については、充分堆肥の原料として使えると思いますので、その辺の収支をどうするのかとか、色々問題があろうかと思いますけども、ゆうきセンター運営協議会の中には、住民課長やそれから担当者も入っていただいておりますので、この運営協議会の中で充分煮詰めて出来るだけ早く口で言うだけじゃなくてですね、資源化を目指していきたいというふうに考えております。

議長(立石隆教) ほかに質疑はありませんか。                

(「質疑なし」と呼ぶ者あり)

議長(立石隆教) 質疑なしと認めます。

 これで質疑を終わります。

 以上で、報告第四号、財団法人小値賀町担い手公社の経営状況の報告を終わります。

 

日程第八、議案第四三号、小値賀町税条例の一部を改正する条例案を議題とします。

 本案について提案理由の説明を求めます。                   町長

町長(西 浩三) 議案第四三号、小値賀町税条例の一部を改正する条例案について、ご説明いたします。

地方税法等の一部を改正する法律(平成二十三年法律第八十三号)、地方税施行令の一部を改正する政令(平成二十三年政令二百二号)及び地方税法施行規則の一部を改正する省令(平成二十三年総務省令第九十六号)が平成二十三年六月三十日に公布され、同日施行されました。

 これに伴いまして、小値賀町税条例の一部を改正する必要が生じましたので、本改正案を提案する次第でございます。

なお、詳細については、担当課長より説明させていただきますので、よろしくご審議の上、ご承認賜りますようお願いい

たします。

議長(立石隆教) 財政課長

財政課長(中川一也) 担当の方より少し説明を加えたいと思います。

 今回の地方税法の改正は、現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して、税制の整備を図る観点から改正を行うこととしたということでございますが、具体的な主な内容は、寄附金税額控除の適用下限を所得税等と同じように二千円に引き下げる改正、それから地方税における脱税等に係る罰則規定の強化、税の特例措置の期限延長、それと小値賀町の納税証明書等交付手数料の文言訂正等でございます。

 新旧対照表を見ながら、説明したいと思います。

十八条は、手数料について、小値賀町手数料徴収条例で三百円となっておりますので、納税証明書や固定資産関係の地積

図や公簿等も含めて、小値賀町手数料徴収条例と合致するように改正しております。

二十六条は、未申告に対する罰則強化で、町民税以外の税目についても一律三万円から十万円に強化されています。

三十四条の七は、寄附金税額控除で、ふるさと納税も含めて、寄付行為を推進するため、所得税と同じ二千円を越える部

分について控除の対象とし、併せて寄附対象団体等も明確化し、且つ拡充されております。特にNPOについては、従来国税庁が認める認定NPOだけが対象であったものが、地方税に関しては、地方公共団体で指定できるようなことも地方税法上は改正されております。

施行時期の変更に関する規定では、町民税、小値賀町に関係するところでは、肉用牛飼育農家に係る税の特例措置が三年

間延長され、平成二十七年度までとなっております。

また、小口の上場株式等非課税口座等所得に係る特例措置を二年遅延して平成二十七年からの適用とする改正等でござい

ます。

以上で、改正の説明を終わります。

議長(立石隆教) これで提案理由の説明を終わります。

これから質疑を行います。

 質疑はありませんか。                            浦 議員

七番(浦 英明) 私が勉強不足で申し訳ありませんけども…。第二十六条の町民税の納税管理人に係る不申告に関する過料っちゅうところですね。この納税管理人というのが誰になるのか、小値賀町で言えば、地区会長になるのか、そういったところがちょっと分からないもんで、説明をお願いします。

議長(立石隆教) 財政課長

財政課長(中川一也) 納税管理人というのを説明する時に分かりやすいのが、固定資産税になろうかと思いますけれども、例えば、親の名義のままの土地で、実際にその方が亡くなっている場合に、納税管理人はそれを実際に管理している息子さんとか、そういった人を納税管理人として見るわけで、名義上は所有者になるんですけれども、所有者がいらっしゃらないで子どもさんがそれを自分の物として使っていると、そういった時に納税管理人というような表現をします。

議長(立石隆教) 浦 議員

七番(浦 英明) 難しい説明でありましたけど、分かりました。

 それで三万円から十万円というふうに過料が上がっておりますけども、これはどうしてこういうふうに大きく上がったのか、お尋ねをします。

議長(立石隆教) 財政課長

財政課長(中川一也) お答えいたします。

 町の条例は、基本的には地方税法と大体合致させるようになっておりまして、地方税法上、その罰則、今回の改正の狙いとして罰則強化ということで、国の法律が変わったものですから、小値賀町も国の法律に合わせて、そういうふうに改正しております。

議長(立石隆教) 浦 議員

七番(浦 英明) 後々でずっと出てきますけども、法第何条、第何条というふうに出てきますけども、この法というのは、先程、財政課長が説明したと思いますけども、この地方税法ということですか。

議長(立石隆教) 財政課長

財政課長(中川一也) おっしゃるとおり、法という表現のものにつきましては、地方税法でございます。

議長(立石隆教) ほかに質疑はありませんか。                 

しばらく休憩します。

(執行部、一時退席)

(別室にて、自由討議)

― 休 憩   午 後  二 時  十  分 ―

― 再 開   午 後  二 時 三十六 分 ―

(執行部、再度入室)

議長(立石隆教) 再開します。

 ほかに質疑はありませんか。                 

(「質疑なし」と呼ぶ者あり)

議長(立石隆教) 質疑なしと認めます。

 これで質疑を終わります。

 これから討論を行います。

 討論はありませんか。

(「討論なし」と呼ぶ者あり)

議長(立石隆教) 討論なしと認めます。

 これで討論を終わります。

 これから、議案第四三号、小値賀町税条例の一部を改正する条例案を採決します。

 お諮りします。

 本案は、原案のとおり決定することにご異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

議長(立石隆教) 異議なしと認めます。

 したがって、議案第四三号、小値賀町税条例の一部を改正する条例案は、原案のとおり可決されました。

 

日程第九、議案第五〇号、平成二十二年度小値賀町各会計歳入歳出決算認定についてを議題とします。

 本案について提案理由の説明を求めます。                   町長

町長(西 浩三) 議案第五〇号、平成二十二年度小値賀町各会計歳入歳出決算認定について、提案理由を申し上げます。

平成二十二年度小値賀町一般会計及び小値賀町国民健康保険事業特別会計他七会計の歳入歳出決算につきましては、監査委員の監査を受けておりますので、監査委員の決算審査意見書並びに主要施策の成果報告書を添えまして、地方自治法第二百三十三条の規定により、議会の認定を求めるものでございます。

よろしくご審議の上、認定下さいますようお願いいたします。

議長(立石隆教) これで提案理由の説明を終わります。

これから質疑に入りますが、本案については特別委員会を設置して付託する予定でございますので、ご質疑に関しましては、総括的なことにとどめおき願いたいと思います。

平成二十二年度小値賀町各会計歳入歳出決算について、全会計にわたり歳入歳出全般について、ご質疑願います。

 ご質疑はありませんか。                           

 総括的なご質疑ございませんか。

(「質疑なし」と呼ぶ者あり)

議長(立石隆教) 質疑なしと認めます。

 お諮りします。

 議案第五〇号、平成二十二年度小値賀町各会計歳入歳出決算認定については、この際、議長及び議会選出監査委員を除く八人の委員で構成する『決算特別委員会』を設置し、これに付託して、なお期間は、会議規則第四十六条第一項の規定により、九月十五日までに審査を終わるよう期限を付けることにしたいと思います。

 ご異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

議長(立石隆教) 異議なしと認めます。

 したがって、平成二十二年度小値賀町各会計歳入歳出決算認定については、議長及び議会選出監査委員を除く八人の委員で構成する『決算特別委員会』を設置し、これに付託して、九月十五日までに審査が終わるよう期限を付けることに決定しました。

 お諮りします。

 ただいま設置されました決算特別委員会の選任については、委員会条例第七条第一項の規定により、伊藤忠之議員、浦英明議員、小辻隆治郎議員、土川重佳議員、末永一朗議員、宮﨑良保議員、松屋治郎議員、近藤育雄議員を指名したいと思います。

 これにご異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

議長(立石隆教) 異議なしと認めます。

 したがって、ただいま指名しました方を決算特別委員会委員に選任することに決定しました。

 決算特別委員会の委員長及び副委員長は、委員会条例第八条第二項の規定により、互選していただきます。

 しばらく休憩します。

― 休 憩   午 後  二 時 四十 分 ―

― 再 開   午 後  二 時 四十 分 ―

議長(立石隆教) 再開します。

 決算特別委員会の委員長及び副委員長が次のとおり決定し、通知を受けましたので報告します。

 委員長に小辻隆治郎議員、副委員長に末永一朗議員、以上のとおりであります。

以上で、本日の日程はすべて終了しました。

 本日は、これにて散会します。

 明日、九月十三日から二十日まで休会とします。

 九月二十一日は、午前九時三十分より開議します。

 なお、九月十四日、九月十五日は、決算特別委員会となっておりますので、よろしくお願いをいたします。

 今日は、どうもご苦労様でございました。

 

 

― 午 後  二 時  四十二 分  散 会 ―