小値賀町議会議事録アーカイブ

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2012.6.12平成24年小値賀町議会第2回定例会(第1日目)

小値賀町議会第二回定例会は、平成二十四年六月十二日午前十時、小値賀町役場議場に招集された。

 

 

一、出 席 議 員       十 人

 

 

                             一番     近藤育雄

                             二番     松屋治郎

                             三番     宮﨑良保

                             四番     末永一朗

                             五番     土川重佳

                             六番     小辻隆治郎

                             七番     浦 英明

                             八番     岩坪義光

                             九 番     伊藤忠

                             十番     立石隆教

 

 

 

二、欠 席 議 員       な し

 

 

 

三、地方自治法第百二十一条の規定により、説明のため、この会議に出席した者は、次のとおりである。

 

 

                        町長     西 浩三

                        副町長     谷 良一

                        教育長     筒井英敏

                        会計管理者     熊脇一也

                        総務課長     中川一也

                        住民課長     吉元勝信

                        住民課理事     平湯貴浩

                        産業振興課長     西村久之

                        産業振興課理事     尾﨑孝三

                        建設課長     升 水 裕 司

                        診療所事務長     尾野英昭

                        教育次長     田川幸信

                        農業委員会事務局長     蛭子晴市

                        担い手公社事務局長     松本充司

 

 

 

 

 

 

四、本会議の事務局職員は、次のとおりである。

 

                        議会事務局長     大田一夫

                        議会事務局書記     岩坪百合

 

 

 

 五、議 事 日 程

 

    別紙のとおりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      議   事   日   程

 

 

小値賀町議会第二回定例会

 平成二十四年六月十二日(火曜日)  午前十時零分  開 会

 

 

第 一  会議録署名議員指名( 土川重佳議員 ・ 小辻隆治郎議員 )

 

午前十時零分開

議長(立石隆教) おはようございます。

 ただいまから平成二十四年小値賀町議会第二回定例会を開会します。

 これから、本日の会議を開きます。

 本日の議事日程はお手元に配付したとおりであります。

 諸般の報告及び監査委員からの例月現金出納検査結果の報告は、印刷してお手元にお配りしておきましたので、ご了承を願います。

 

日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 本日の会議録署名議員は、会議規則第百十八条の規定によって、五番・土川重佳議員、六番・小辻隆治郎議員を指名します。

 

日程第二、会期決定の件を議題とします。

 お諮りします。

 本定例会の会期は、本日から六月十四日までの三日間にしたいと思います。

 ご異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

議長(立石隆教) 異議なしと認めます。

 したがって、会期は本日から六月十四日までの三日間に決定しました。

 本日の会議時間は、行政報告、一般質問を夜間に行うため、あらかじめ延長します。

 それでは、午後七時まで休憩します。

― 休 憩   午 前  十 時 一 分 ―

― 再 開   午 後  七 時 零 分 ―

議長(立石隆教 休憩以前に引き続き、会議を開きます。                     

 

日程第三、行政報告を行います。

 町長から行政報告の申し出がありましたので、町長の発言を許します。      町長

町長(西 浩三) 本日は、平成二十四年度町議会第二回定例会を招集いたしましたところ、議員皆様にはご健勝でご出席をいただき、誠にありがとうございました。

 行政報告につきましては、詳細はお手元にお配りしておりますが、前定例会、三月議会以降、本定例会までの町政の重要事項について、御報告させていただきますと共に、合わせて当面する諸問題について、所信を申し述べたいと存じます。

 三月議会でも申し上げましたが、小値賀町にとって命綱といっても過言ではない、離島振興法の抜本改正が迫っておりますが、現在の状況をお知らせいたしますと、国会においては、与野党間の実務者会議で人や物資等の輸送コストの低廉化や生活環境等に関する地域格差の是正が改正案に盛り込まれておりますし、ソフト事業に充当可能な離島活性化交付金の創設などが大筋合意されておりますので、近日中に成立するものと期待をしているところでございます。

 一方、私たちがこの島に定住していくために欠かすことのできない、航路の問題について、先日町内で実施しましたアンケートの結果を踏まえ、現在の不便なダイヤの改正を九州商船に対し、佐世保市長と連名で要望しました。五月中の回答を求めておりましたが、回答延期の要請が、会社から有り、今議会でその内容を報告することができませんでした。

しかし、この問題については、長崎県の担当部署はもとより、県議会、佐世保市議会も強い関心を持っていただいておりますので、今後小値賀町の重要課題として、一日も早い解消・解決に努めてまいりますので、議会の皆様のご協力をお願いする次第でございます。

 安心して住みやすいまちづくりを進めていく上で、もう一つの重要課題であります、医療と福祉の関係で、診療所の医師二名体制の実現に向け、力を注いでまいりましたが、あと一歩の所で、もう一人の医師をお招きすることができませんでした。

しかし、県や医療センターのご配慮、地域医療振興協会のデリバリーヘリコプターの活用等、大住元所長の休診時の医師の確保等、必要な対応はできておりますので、今後とも、長崎県からの医師派遣をお願いしてまいりたいと思っておりまして、その環境整備に努めてまいります。町民の皆様には、暫くの間、ご猶予をお願いいたしたいと思っております。

現在、支給条例が三月末で期限切れとなり、現在失効中の敬老祝金関係でございますが、皆様ご承知のように、三月議会に議員提案として、元の節目支給に戻すという条例案が一旦可決されましたが、私は町民の付託を受けた責任者として、議会の決定に異議があるとして、法律の定めるところにより、再議書を提出し、臨時議会で再議していただきました。結果は賛成数が法定数に達せず、廃案となった経緯がございます。

再度の提案理由等につきましては、後日に譲るといたしまして、基本的な考えとしまして、今回改めて、ご提案しました内容については、ほとんど前回の条例と相違はございませんが、「地域振興の意味合いも持たせよ。」との議会のご意見も取り入れ、一部現金以外の支給方法をとることも検討いたしますが、この件につきましては、「ばらまきだ。」とのご意見もありましたが、そのようなつもりは毛頭ありませんし、昨今の介護保険料や後期高齢者保険料等、各種保険料の値上げもあり、高齢者の生活は以前にも増して、年々厳しくなっておりますので、後期高齢者であります七十五歳以上の方全員に、敬老祝金を差し上げようというものでございますので、ぜひご理解をいただきたいと思います。

交流人口の増加策は大きな課題でございまして、最近は小値賀町のことがマスコミで取り上げられ、長崎県庁の方や各市長・町長の皆さんから「よく頑張っているね。」と温かい声をかけていただきます。関係者のご努力に対し、厚く御礼を申し上げたいと思います。

今後も、小値賀特有のおもてなしの心と恵まれた自然環境の宣伝に努めてまいります。

五月のゴールデンウィークは例年観光客が多く来島しておりますが、「古民家」の宿泊客も多く、また体験型の修学旅行についても好評で、中学校三校、高校一校、引率者も含めて三百四十八名の生徒さんが民泊を利用されたところでございます。

小値賀会関係については、去る四月二十二日に福岡小値賀会が、六月三日に県北小値賀会が、開催されました。県北小値賀会については、節目の三十周年ということで百名を超える参加者でございましたが、今後、この各地の小値賀会との交流事業を一層活発にし、交流人口の増加に活用していきたいと考えておりまして、補正予算に関係予算を計上しております。

去年の原発事故以来、相次ぐ原発の稼働停止により、電力不足の恐れが出てきて、今年の夏は、節電が求められておりますが、政府は再生エネルギーの活用により、この事態の解決を図ろうとしております。その中で、小値賀町にも風力発電の話が持ち込まれており、先日来、その会社の説明を受けているところでございますが、資料の提供を受け、ある程度、目処がついた時点で、関係者への説明会の開催などを計画したいと考えております。

住民課関係では、保健関係で、特定健診目標受診率を六五%に設定して受診強化を図っておりますが、事前採血七百九十二人が採血をし、速報値では受診率五八%で、昨年度比較では一一%伸びておりますが、目標に達しておりませんので、今後も追加の検診ができないかの検討を進めてまいります。

産業振興課関係では、町内の重要な森林保護のため、松くい虫防除事業を実施しておりますが、今年もヘリコプターによる空中散布は終了しましたが、今後、地上散布を実施する予定でございます。

畜産関係では、「第十回全国和牛能力共進会」の長崎県代表牛の選出に向けて、和牛部会と一体となって取り組み、その予選会である県北地域代表牛選考会に、小値賀町から五頭が出品されました。しかし、残念ながら予選を突破できませんでした。しかし、関係者の話では、確実に小値賀の牛は技術が進み、もう一歩の所だということでありますので、これにめげることなく、今後も畜産関係団体と一緒になって、畜産振興に努力しようと考えております。

水産関係では、前期の海士漁が解禁され、アワビ二百五十六キロ、サザエ八百二十キロの水揚げと不漁でした。水揚減の要因としましては、漁業者、研究者とも藻場の衰退によるものと認識され、藻場の再生に向け、関係諸機関と連携して、対策を講じて行きたいと思います。

建設課関係では、建設管理班で三月定例会以降、土木六件、建築一件、設計委託業務二件の工事発注を行なっております。

 また、今回の役場の機構改革で新設しました生活環境班では、水道配管の布設替工事一件の発注と狂犬病予防注射を実施し、百四十頭が接種を済ませております。

昨年十一月に着工しております小値賀小学校校舎建設工事の進捗状況は現在六%で、基礎工事の約六割を終えている状況で、若干の遅れが生じているものの、全体の工程には影響はないものと考えております。

教育委員会関係では、在校児童、生徒数は今お配りしている資料に記載のとおりでございますが、小中高一貫教育については、本年で五年目になりますが、なお一層の各学校間の連携強化と、地域密着型の小中高一貫教育の推進が始まっております。

 中学校においては、昨年度から交渉・協議を続けてまいりました、中学校体育大会が今年度から、佐世保市を主会場に開催され、本町の中学生も佐々中学校の生徒と一緒に、出場したところでございます。

社会教育関係では、「第三十六回子どもの日大会」をはじめ、高齢者学級や放課後子ども教室等各種事業も始まっており、今年も活発な生涯学習活動を展開してまいります。

平成二十六年十月に長崎県で開催が決定しております、「第六十九回国民体育大会」、国体で、世界遺産の関係もあり「歴史探訪ウオーキング」のデモンストレーション競技としての小値賀町開催が決定しております。今後はこの国体のPR事業が入ってまいりますが、早速、今月十六日に保育所で、また十七日開催の「じげもん祭り」の際に、大会マスコットの着ぐるみを着てのPR活動を行います。

 図書館につきましては、蔵書の充実や利用者のニーズに応えながら貸出冊数、利用者の増加に今後とも努め、今まで以上に、教養と学習の場としての活動を進めてまいります。

 世界文化遺産登録につきましては、県及び関係五市二町の首長で構成される「長崎県世界文化遺産登録推進会議」において、資産を県内十二資産に熊本県天草市の関連遺産を加えた十三資産とすることが承認され、今後は、長崎県の手において文化庁に対して推薦書を提出する運びとなっております。平成二十五年度にユネスコへの推薦、平成二十六年度に世界文化遺産登録という目標に向けた作業事務に入っております。

今後の本町の事業としては、「文化的景観整備活用計画」の早期策定が最重要課題としてあげられており、文化庁をはじめ県・関係市町と連携して、その計画の策定に着手しておりますし、また、町内外者に対する、御理解と御協力をいただくためのパンフレットの作成配布や、シンポジウムの開催など、普及啓発活動を継続的に実施してまいります。

議案関係につきましては、一般会計補正予算の外四議案、報告一件をご提案しております。

 慎重にご審議の上、適正なご決定を賜りますようお願いをいたします。

なお、提案の理由につきましては、その都度ご説明いたしますが、詳細については担当から補足説明をいたさせますので、よろしくお願いを申し上げます。

以上、行政報告を終わります。

議長(立石隆教) これで行政報告を終わります。

 

日程第四、一般質問を行います。

 質問の通告がありましたので、順次発言を許します。

 なお、関連質問は、ご遠慮願います。                     一番・近藤育雄議員

一番(近藤育雄) 私は、葬斎場利用における受け入れ態勢の整備について、町長に質問いたします。

 最近、一部の町民の方から、「葬斎場を通夜、葬儀ともに使用することができないものか。」との声が上がっております。

 その理由といたしましては、このところ傾向が顕著であります独居老人世帯の増加、老人ホームやグループホームへの長期にわたる入所、また老老介護の現状など、色々な原因が考えられます。少し詳しく申しますと、「家が狭くて、満足な葬儀ができない」或いは、「家を長い間空けており、片付けが困難で弔問客を迎えることが憚られる」また、「都会から来た親族達の起居する場所、寝るところですね、を確保できない」などなど、それぞれに深刻なお家の事情があるものと思われます。

 また、過去、数例ではありますが、本所において、通夜が行なわれた実績もあると聞いております。

 小値賀町では現在、殆どのお宅で、自宅から故人を野辺送りする自宅葬が営まれており、今後ともこの慣習が主流となして継承されるものと思ってはおります。

 しかしながら、先ほど申しましたように、様々な事情により、自宅で葬儀を行うことが困難な状況が発生していることも事実です。住民個々の事情を斟酌していただき、通夜を含めた葬儀一切が葬斎場でできるよう、条例の整備を含めた、受け入れ態勢の標準化について、町長の考えをお伺いいたします。

 なお、再質問があれば、質問席にて行います。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 葬斎場において、お通夜を含めた葬儀ができるような態勢の整備ができないかとのご質問でございますが、過去にも自宅の老朽化等の事情で、葬斎場でのお通夜を行なった事例が数件あったと聞いております。

本町においても、独居の高齢者が介護施設等に入居されていたり、長期入院されていた方が死亡されたとき、また、住まわれている家庭の事情で、自宅でお通夜ができない状況が増えるものと想定をされております。

ただ、最後は長い人生を過ごした自宅から送り出してあげることで、近所や地域の人たちとのお別れができるなど、故人に対する供養ではないかという考えもありますし、残された家族にとっても大きな意味があることでございますので、基本的には自宅でのお通夜をしていただくという考えのもとで、一定の事情がある場合に限りまして、葬斎場でお通夜ができるよう、条例を含めた環境の整備を整えることを、前向きに検討して、近藤議員の一般質問でのご提案にお応えしたいと思います。

 以上です。

議長(立石隆教) 近藤議員

一番(近藤育雄) 前向きに検討していただくということですが、具体的に申しますと、今この葬斎場は平成四年に確か建ち上がったと思います。もう二十年ぐらい経っているんですけども、その時の使用条例の中で、使用料について謳っておりますですね、一回につき八千円、これは火葬代じゃないですね、葬斎場の使用料、一回につき八千円という条項があると思います。これは、多分、本葬、あそこで自宅から送り出して、あそこに安置して、その火葬まで含めた、その一日の使用料だと思います。お通夜で利用するとなれば、その前日ですので、当然、電気代であるとか、エアコン、そして故人の親族の方が、遺族の方が、数名泊まられると、寝ずの番をするとかいう、想定されますので、寝具代であるとかですね、そして安全管理のために管理人が泊まらなくちゃいけないのか、それとも、その利用者の善意に頼って、その日の管理をお任せするのか、そういったことが具体的に考えられます。費用が、どちらにせよ発生するので、この発生の利用料というのを前日通夜に適用することは非常に困難だと私は思っております。ただ、安全管理上、管理人の宿泊が必須であれば、それなりの料金に跳ね返る訳ですから、そういった算定が、ある程度されているのかどうかをお尋ねいたします。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) お答えをいたします。

 確かに色々な、どの程度まで、その利用を可能にするかということによって、金額も大きく変わってくると思います。今、色々なシミュレーションをしているようでございますんで、今後、協議をしながら確定をしましたら、当然、条例の改正が必要となってまいりますんで、そこら辺を議会にお諮りをしたいと、そのように考えております。

議長(立石隆教) 近藤議員

一番(近藤育雄) はい、分かりました。

 現状の状況なんですけども、色んな家庭の事情がおありだろうということは、お分かりになっていると思いますし、町長の答弁の中にも、そういった文言がちょっとありました。

 現状ですね、最近、私の親族の中でちょっと私も体験したんですけども、これは、はっきり名前を言ったほうが分かりやすいと思いますが、養寿園。養寿園に結構、長い間入所されて、本人もそこでお亡くなりになったんですけども、お通夜をそこで養寿園の方にしていただきました。養寿園の部屋でですね、和室でした。お見送りなんかでも翌日、本葬に向かう時には全員の方が出て、本当に良いお弔いをしていただいたという直近の経験があります。また、僧職に従事されている方に、ちょっとお聞きしたことがあるんですけども、そういったお家の事情が深刻であれば、やはりお寺、本堂とはいきませんけど、お寺を使うことも、お通夜でですね、できるんだよということも聞き及んでおります。そういった故人の皆さん、故人の人は、故人じゃなくて遺族の方は、もう本当、あんまり時間が無い訳ですね。だから、そういったときに町が条例をある程度弄らなくちゃいけないでしょうけども、そういった受け入れ態勢、標準化というのはそういうことです。特例は、もうこれで無くなるということなんですけども、そういったことを望む次第です。

 質問ではありませんが、最後にちょっと語弊があるといけませんので、念のために申し添えます。

 私は、今現在、各地区で執り行われている地域に根ざした葬儀の形態を否定するものではありません。良い慣習は残すべきだと思います。今回の質問はあくまでも急を要する町民の要望に応えるべく善処を願うものです。受け入れ態勢の早急なる整備を希望して、私の質問を終わらせていただきます。

 本件に対する答弁は必要ありません。ありがとうございました。

議長(立石隆教) これで近藤議員の一般質問を終わります。

 続いて、九番・伊藤忠之議員

九番(伊藤忠之) 私は、「人と農地の問題」の解決に向けた取組みについて、町長にお伺いをいたします。

 全国の多くの集落・地域において、地域農業の将来については、心配されております。「高齢化が進んで若い農業者が殆ど居ない」「今後も農業で続けていける安定した経営体も少ない」「土地利用型農業なのに経営面積が小さいところばかりで分散をしている」「このままでは将来、耕作放棄地ばかりになって、農業は消えてしまうのではないか」という心配が各地で起こっております。

 そのような中、高齢化、後継者不足、耕作放棄地の増加などで、五年後、十年後の展望が描けない集落・地域が増えております。

 本町の農業においても、中山間地域であり、小規模農地など、条件不利地域であり、例外ではありません。

 このように、地域農業の将来について、「人と農地の問題」があり、この問題を解決していくためには、各地域の農業の将来のあり方について具体的に話し合うなどを行い、行政と地域が「人と農地の問題」について、問題意識、危機感を共有して、この問題を解決していかなければなりません。そのためにも、この必要性と地域の「人と農地」に関する将来の計画、構想について、今後どのような話し合いを行なっていくのか、町長にお伺いをいたします。

 なお、再質問があれば、質問者席にて行います。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 伊藤議員の「人と農地の問題」の解決に向けた取組みについてというご質問にお答えをいたします。

国は、全国各地で、議員言われるように農業者の高齢化や後継者不足、耕作放棄地の増加などにより、将来の展望を描けない集落・地域が増えている状況を「人と農地の問題」として、大変な危機感を持っております。そのために、平成二十四年度から「人と農地の問題」の解決策として、地方が集落・地域の実情に応じた「人・農地プラン」を策定し、それを推進していくことに対し様々な支援を実施することになっております。

 本町においても、ご案内のように、農業従事者の高齢化や後継者不足等、同様の状況であり、以前より、農地の集積化や就農支援等の対応策を、実施しているところでございますが、ご案内の補助制度が創設されましたので、今後、二十四年七月までには「人・農地プラン」の策定を目指し、検討会を立ち上げまして、この補助事業の利用により、小値賀町の農業振興を図っていこうと計画をしており、関連予算を今回の補正予算に計上しております。

必ず設置をしなければならない、必置とされる検討会は、農業者の代表、農協等の関係機関及び県の担当者で構成され、小値賀町を一つの集落とした町農業の将来像について、具体的には、どのような経営体が中心となっていくのか、青年就農者をどのように定着させていくのか、農地をどのように集積していくのかなど、「人と農地の問題」の解決に向けた話し合いをすることになりますので、町としては、その結果も踏まえ、出来る部分から、必要な施策を実現させてまいります。

 この事業のメリットとしましては、先ずは青年就農交付金の受給が考えられます。この事業には、担い手公社の研修修了生が該当すると思われ、最も長い期間で五年間にわたり毎年百五十万円の支援が可能となり、開業資金が乏しい研修生の就農支援に大きな役割を果たすものと思われます。

また、農地の流動化に関する支援策やスーパーL資金の利子補給制度の利用も可能となり、新規参入も予想されることから、農業委員会、円滑化団体に指定しております、担い手公社や農協等関係者と協力しながら、必要な手続きを進めてまいりたいと考えております。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) 今後のですね、小値賀町の将来の農業についてはですね、今回、政府が出されました案の中で、要するに担い手、そして農地の集積の主なものは、町長も先程の答弁でお分かりだと思います。

 そのためにですね、今後、如何にプランを作成していくか、そのような中で、まず集落・地域における話し合いが上手くいくかどうかはですね、行政、そしてまた先程言われました、関係機関の事前準備にかかっておると思います。

 このような中でですね、話し合いの前に、まず農家のアンケート等の意向確認や中心となる経営体の候補などの意見交換会を行なっていくのがスムーズな話し合いに繋がると思いますが、今後、具体的に、まず町と関係機関がどのようなアンケートの仕方、また事前調査を行なうのか、お伺いします。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 詳細にわたっておりますので、担当課長より説明をさせます。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(西村久之) お答えします。

 スケジュール的にはですね、今週中に検討会を設立をしたいと思っております。

 それで今月中に検討会を開催しまして、七月の初旬に、このプランを作成したいというふうに考えております。

 また、アンケート調査につきましては、これから検討会の中でも十分諮っていくわけですけども、以前、平成二十二年にですね、アンケートをした農業委員会の方で、アンケートをいたしております。その結果も踏まえてですね、その検討会の中で十分検討を重ねてですね、どのようにやった方が一番スムーズにいくのかという問題につきましては、その検討会の中で十分検討しながら進めてまいりたいというふうに思っております。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) 今週中に、その検討会を開くということですが、まず先程、課長が言いましたとおりに平成二十二年度に農業委員会の方で土地の集積とか高齢者によってリタイアして、そしてまた農地を他の人に譲るというようなアンケートを取っておりますけども、その結果の内容は分かりますか。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(西村久之) お答えします。

 これは、事前に農業委員会の方で、この資料を頂いておりますけども、五年後の農業経営規模の状況という項目がありまして、規模拡大をしたいという農家の方が十四戸、それから現状維持でいきたいという方が百九十二戸、その他、規模縮小と廃業したいという方が百八戸で、未回答が四十九戸となっております。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) この農地プランにつきましてはですね、これは二通りの意見がまずあるようです。何故ならばですね、現在の高齢化率を現状状況を見るとですね、五年後にリタイアする農家が相当数出てくるのではないかといった危機的状況にあり、「人・農地プラン」には、四年から五年をかけるような余裕は無いという意見もあります。しかしながら、片方ではですね、地域の「人と農地」に関するプランであるならば、集落・地域と行政が時間をかけて、将来に向けての思いを語り、築き上げるべきで、出来上がったプランについても五年、十年かけて軌道修正を加えつつ実現を図るべきで、早くプランを作りなさいでは、本来の地域農業の将来像が見えてこないという意見もありますけども、この二つの意見に対して課長はどのような方向性でいくのか、お願いします。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(西村久之) お答えします。

 まず、この「人・農地プラン」というのはですね、やる気のある担い手の経営をより効果的なものにするための設計図であるというような考え方のもとに、今回、国の方が定めているということでございます。

 また、リタイアする農業者とか土地利用型農業から経営転換する農業者につきましては、この「人・農地プラン」に位置付けまして、中心経営体ですね、所謂、担い手の中でも中心的な存在を、この中心経営体というふうに思っておりますけども、そこに農地の集積をしていかなければいけないかなというふうに思っておりますし、また離農される方のですね、意向も踏まえまして、十分検討していかなければいけないなというふうに考えております。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) このプラン作成についてはですね、これは岩手県矢巾町という所が行なったんですが、まず原案も無いまま、いきなり地域の中で話をするのは現場を混乱させる要因と考えられるということで、まず今日うちの方にチラシが来たんですが、平成二十四年度の戸別所得補償制度の説明会が六月の二十日に行なわれます。その時にですね、今回の新規就農や農地集積に関する事業内容を説明をしたらどうかという、そういう方向で、この岩手県矢巾町は行なっております。そのような考えはありませんか。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(西村久之) お答えします。

 今、議員さんおっしゃるとおり、農地の戸別所得補償制度の説明会もありますので、それも踏まえてですね、その折にもその概略とかその内容とかというのは説明をしてですね、地域の皆さんに理解をしてもらいながら進めてまいりたいというふうに考えております。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) それでは、あと一点。

 このプラン作成にはですね、先程、町長も説明の中で、とにかく青年就農給付金を急ぎたい、そしてまた予算化をしているということでありますが、このプラン作成によってメリットがあるのは、先程、町長も言ったとおりです。

 しかしながら、農地集積協力金というのは、これから農地を誰かが預かってくれるのか、それまた規模をどのように移していくかという、ちょっと時間が掛かりますので、取り敢えず、この青年就農給付金のことを考えればですね、今すぐにでも町が音頭を取って、協議会での素案作りに着手したいと思っておりますけども、再度、答弁をお願いします。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) おっしゃるとおりでございまして、このプランは初回は七月に予定をしておりますけども、その後、半年を目途にですね、その都度、変更を掛けていきまして、やっていく計画になっておりますんで、私が先程申し上げたように出来る部分からということになろうかと思いますけども、小値賀町の数、人数、この補助事業の恩恵を受ける人の数からいくと、普通の農業者、初期の研修生じゃなくてですね、一般の農業の方が圧倒的に多い訳でございますので、農地集積への経営転換協力金とか規模拡大加算金の交付を受けられるように、農地プランを、今の「人と農地プラン」をですね、訂正をしていっていただきたいと、そのように私は考えております。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) この「人・農地プラン」の作成にはですね、これはもう行政の方も、そしてまた検討委員会の中のメンバーに入った方も大変な話し合いをしながら、積み重ねていくこと自体がですね、大変なエネルギーが必要です。そのためにもですね、方向性を纏め、また定期的に見直しをしていくことは最も大変であります。しかしながら、これ抜きでは地域農業の将来の展望が描けることはありません。そのような中でですね、五年後、十年後に成果を上げるためには、是非、検討委員会において十分に話し合っていただきたいと思います。更に検討委員会のメンバーにはですね、概ね三割の女性を含むという、これはもう条件が付けられておりますので、そこら辺も踏まえて、再度、課長お願いします。

議長(立石隆教) 産業振興課長

産業振興課長(西村久之) お答えします。

 構成するメンバーにつきましては、農業者団体の四団体から四名、関係機関の四団体から六名、それと県と町の関係者から二団体から四名、その内、女性を六名を予定しております。

議長(立石隆教) 伊藤議員

九番(伊藤忠之) はい、分かりました。

 それで、最後になりまして、まだまだこれから検討をする段階ですので、私もあんまりそれ以上は考えておりませんので、とにかく十分に検討していただいて、これからの本当に小値賀町の地域農業の将来性をですね、確実なものにしてやっていかなければですね、今後は後継者問題、特に青年の就農給付金につきましては、本当は親元から出た子どもがですね、その人達がUターンとして帰って来て、小値賀町の農業を継ぐのが一番ベターじゃないかと思うんですが、そこら辺も含めて、今後十分に検討をしていただきたいと思います。以上で終わります。町長、最後に。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) ええ、もう考え方は同感でございます。そういうことで、これから十分検討をさせていただきたいと思います。

議長(立石隆教) これで伊藤議員の一般質問を終わります。

しばらく休憩します。

― 休 憩   午 後  七 時 四十  分 ―

― 再 開   午 後  七 時 四十七 分 ―

議長(立石隆教) 再開します。

 続いて、六番・小辻隆治郎議員

六番(小辻隆治郎) 歴史民俗資料館の活用について、お伺いをいたします。

 小値賀は従来ですね、島の自然とか島の人の人柄を観光に活かしてきました。修学旅行とか、或いは古民家滞在とか、そういうものも結構、島の自然や島の人の人柄に惹かれて来るというような観光の仕方をしております。

 交流人口の取り組みは、徐々にではありますけれども、効果をもたらして、数々の地域再生に関する賞を受けております。小値賀町は、日本中でもその名が認知されつつあります。最近では、毎日新聞社主催のグリーンツーリズム大賞を授与されたばかりであります。また、「日本で最も美しい村」連合という組織があります。今回、小値賀町長がその組織の理事に就任されました。小値賀町がその組織の加入に誘われたのは三年前くらいですから、早い時期での理事就任と言えるのではないかと思いますが、これも認知度が進んだ結果とも言えるのではないかと考えられます。

 さて、交流人口を増やしていく手段として、従来の自然やおもてなしの上に、もっと小値賀の文化、歴史を町内・町外に発信するべきではないかと考えます。何故なら、有形無形の歴史や文化の蓄積が今日の小値賀町の個性を生み出しているからです。地域の歴史文化的資源の魅力を引き出し、活用することによって個性的で、しかも持続的なまちづくりに繋がると考えるからであります。

 歴史民俗資料館は、開館以来二十年を経過しておりますが、過去もですが、この資料館の活用が充分なのだったのかどうか、常に問い続ける必要があります。何故なら、これだけの資料展示物の質や量から言って、専門家も驚くくらいの内容物を公開はしておりますが、地元の町民もあまり知らない、知らないことは地元に愛着心や誇りが育たないことに繋がりはしないか、懸念する次第です。従って、町民にも子どもの時代から定期的に地域の歴史文化を体験させることが必要だと思うし、自分の地域を自慢できる環境を育てていくことが必要と思います。

 また、観光客ばかりでなく、広く研究者も含めた交流人口を増やすことは、小値賀の将来にも明るい兆しをもたらすことは間違いないと考えられます。

 そこで三点ほど、質問します。

 まず、一点目として、資料館の展示物が真正なものか、お伺いいたします。

 二点目として、展示物の内容の啓発活動として、町内向けにはどういう活動実績があるのか、お伺いします。

 三点目として、展示物の内容をパンフレット化し、地区要所に配置することが、町外者の利用を促進し、町民の目に触れて認識を新たにすると考えるが、お伺いをいたします。

 再質問は、質問者席で行います。

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) 小辻議員の歴史民俗資料館の活用について、お答えいたします。

 小辻議員の指摘のとおり、観光に関してのアプローチは多種多様な手法があり、その実践形態で大きく飛躍する可能性があることも認識しております。

 世界文化遺産登録推進のPR事業として、つい先日完成いたしました「小値賀諸島の文化的景観」のパンフレットを町内主要箇所に置く予定をいたしておりましたが、議員の質問趣旨も大いに賛同する所で、今回作成のパンフレットと共に歴史民俗資料館のパンフレットも、町内主要箇所、宿泊施設、民泊登録家庭にも置きたいと考えております。

 まず、一点目ですが、歴史民俗資料館の展示物には、多種多様な資料があり、主となるものは、町内遺跡から出土した石器や土器などの考古遺物と小田家より寄贈された美術工芸品の二つになります。考古遺物については、遺跡から出土した際に行う図面や写真記録と、これまでに多くの研究者によって積み重ねられてきた学術的な研究成果を照合し、年代、製作地など、確実な資料のみ展示をしております。

 また、美術工芸品についても同様で、年代、製作地や製作者まで明らかな資料のみを展示しております。中でも、現在、小田家所蔵品企画展として展示しております、小田家に伝わる茶器に関しましては、釉薬の発色、器の成型技法、作者の烙印など、資料自体から得られる特徴と併せて、小田家が所有するまでに至った経緯などを記録した古文書、茶器が収納された木箱に記された墨書きの内容などについても、詳細な確認作業を行なった上で、展示をしております。

 以上のことから、歴史民俗資料館に展示しております資料の真正性は、非常に高いものであると認識いたしております。

 二点目及び三点目のご質問についてですが、町内向けの啓発活動は、現在殆ど行われていないのが現状です。以前は、企画展の開催時に町広報誌に掲載して、周知を行なっていましたが、ここ数年は実施しておりません。ただ、小学校と中学校では、一貫教育の遣未来使学のカリキュラムにおいて、歴史民俗資料館に来館し、本町の歴史の学習を行なっております。また、平田学芸員が郷土学習として、教科書では学べない小値賀の歴史についての授業を行なっているところです。

 現在、歴史民俗資料館では、世界文化遺産の関係もあり、本町のキリスト教関連の歴史資料も展示しておりますが、町内へのPR活動として、小値賀新聞への掲載や、独自の案内チラシを作成し、配布したいと考えております。また、町外者に対しましては、町の玄関口である小値賀港ターミナルにパンフレットを自由に手に出来るように配置しております。

 町長の行政報告にもありましたとおり、世界文化遺産及び重要文化的景観の啓発活動として、今年度から広報啓発活動を充実させるようにと、先般文化庁から自治体独自でホームページ等の活用をするよう指導があっておりますので、町ホームページの中に、これらのサイトを掲載するよう現在準備を進めているところで、そのサイトの中で歴史民俗資料館の紹介も掲載し、順次更新していく予定でおります。

 歴史民俗資料館の展示物のパンフレット化につきましては、当初申し上げましたとおり、以前作成のパンフレットの在庫がまだ残っておりまして、今後、在庫部数を見ながら新しいパンフレット作成を検討したいと考えております。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 歴民に行くと、有名な利休の茶碗とか、或いは利休が書いた掛け軸とかですね、そういう物があるんですけども、これは、ほんなもん?まあ、興味本位で言う訳じゃないんですけども、他所から来た人間が、「これは本当かよ、こりゃあ。なんてこげんな素晴らしか大した価値のあるもんがここにあるんだ。」というような話も聞きます。これは、ほんな物ですか?

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) お答えいたします。

 私達は、本物であるというふうに認識いたしております。と言いますのは、今、委託している職員がおりますけども、古文書解読も出来ます。先程申しましたとおり、諸々の古文書の解読の上で、鑑定団に出した訳ではございませんけども、私達の方は、先程申し上げましたとおり、本物であるというふうに思っております。

 開館当初、そういう興味のあられる方が来て、あれは茶器やったかね、「五千万出しても買いたい。」とか、「一億即金でも。」という話もあったかやに私の方は聞いております。ですから、多分、本物ではないかというふうに思っております。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) まあ、五千万という値が出ましたので、少し笑ってしまいましたけども、やっぱりそういう貴重な価値のある物は、やっぱり町内の人も知ってもらって、町外の人にも発信してというような話になるでしょうけども、その実際問題としてですよ、一応、鑑定を、しっかりした鑑定というのをして貰って、まさか偽物を展示して「これは、ほんまもんですよ。」という訳にはいかんでしょうけん、そういう鑑定士に頼むということも出来ないのかなと思います。そして、別にですね、他にちょっと面白がりみたいなことで言いますけども、価格の高いやつってあるんですか。結構、値段のするやつはあるんですか、他に。

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) 鑑定にというお話が今ありましたけども、私達はあくまでも小田家から頂いた物は、先程申しましたとおり、色々墨書きかれこれ調査した結果、本物であるというふうに信じておりますし、鑑定までは今のところは考えておりません。小田家の以前の栄えたことを考えますと間違いなく本物であろうというふうに思いますし、あそこに飾っておりますのは、大体価値がある物だと私の方は認識しております。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 分かりました。小田家から譲り受けた物にけちを付ける訳じゃないんですけども、しかし、本当に小値賀に観光に来た他所の人が皆びっくりするぐらいありますんで、出来ればなというふうに思っております。

 先程ですね、教育長が説明の中に、小田家がそういう品物を取得した経緯を書いていると、説明文があるという話だったんですけども、そういう説明文はありますかね、あんまり見たことがない。結構ですね、ちょうど追加して言いますけども、あんまり説明文が無いので、その例えば壺があったとして、壺の物語というものがどうもじわっと、我々に実感としてわかないというところがあっとですよ。壺自体の鑑定も我々として、私としてはあんまり見れないものですから、一応、説明文として目の前にあれば何とか理解できるのかなというふうに、素人目にはそういうふうに思いますけども、そういう説明があんまり無いように感じますけども、どうでしょうか?

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) 多分、小辻議員さんも見られたと思いますけども、茶器に関しては何点か説明書きがあったかには思います。それから掛け軸関係については、横の方にちっちゃく多分書いてあるので、注意して見られたらと思います。器関係につきましては、主だった物、私がこの前見たときで、器については二点やったかな、三点やったかな、説明書きちゃんと書いておりますけども、そこら辺、全部の展示物についても説明書きが墨書きがありますので、出来ると思いますので、そこら辺は、説明書きを付けるように、一応、職員の方にはさせたいと思います。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 一応、説明書きを付けるということで、しかし、説明書きは非常に大変重要なことで、小値賀の人がそれを見た時に、人に対外的に説明する場合に、「こういう良い物があるんだよ。」とかいう意味では、説明書きが必要かなと、そういうふうに思います。

 次にいきます。

 小値賀町の歴史、文化を知るには、あんまり広報活動をしていないということだったんですけども、今、学校の生徒さんは、小中学校の教育の中に入れ込んでおると。まあ、それもですけども、あとですね、婦人会とか熟年大学ですかね、そういう方にも一応、出向いてですよ、そういうような活動で小値賀の歴史を見直そう、文化を見直そうというような歴民自体の教育委員会自体の活動もしてはいかんばかなというふうに思います。先程も言うたごと、自然とか、もてなしとか、そういうことは確かに分かりますけども、小値賀独自の物と言えばですね、やはり小値賀の文化とか歴史がそれに相当するというふうに思います。それを前面に出すような方向性で教育委員会も今後はやっていって欲しいかなと思います。婦人会、老人会、というふうに色んな団体にも声を掛けてですね、そういう啓発活動をして貰いたいと思います。

 それから、町長にお伺いします。

 公共機関である役場がですね、対外的な接触が、例えば役場に用事があって、県とか国とかおそらく来ると思うんですよ。その時にですね、役場の人が対応して、ちょっと小値賀の歴史を見ましょうというようなことでですね、職員研修を行なっても良いんじゃないかと。まあ、教育委員会に所属している職員は大体分かっておるでしょうけども、それ外の人はですね、おそらく歴民の事実も知ってるのかなというところも、無きにしも非ずではないかと思います。そういう意味で、職員の研修もどうかなというふうに思いますけども、どうでしょうか?

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) お答えいたします。

 先日、国の出先機関の長が見えたんですけども、町長室でお話をしたんですけども、歴史民俗資料館のことについてはですね、大変立派な施設であるし、説明も良くして頂いたと、そのような話をさせていただきました。ただ、私もそうですけども、我々が気付かない良さがこの小値賀にはあると思っております。ということで、今ご提案のですね、職員の研修、まあ私も含めてと思いますけども、やったことが無いということでございますんで、実施をしてみたいなとそのように考えております。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) まあ、そういうことで色々な分野の方に歴民での説明会を開いて、小値賀の文化・歴史を全面的に発信していくというようなことを是非ともやって貰いたいと思います。

 先程、教育長の答弁の中にですね、「おぢか新聞」とか或いは「歴民だより」みたいな特別なそういう広報誌も作りたいということですから、まあ、そういう形でひとつ展示物の内容についてですね、ひとつご配慮をお願いしたいと、そういうふうに思います。

(「小値賀諸島の文化的景観」のパンフレットを提示)これが、「小値賀諸島の文化的景観」で最近配られた物ですけど、これは歴民の展示物の内容云々についてはありません。(「歴史民俗資料館」のパンフレットを提示)これは、小値賀町歴史民俗資料館の資料ですけども、はっきり言って、設立当初のやつで、例えば土器があります。この土器は青色をしてます。しかし、青色の土器は歴民にはありません。皆、泥色です。そういう意味では、カラーコピーも悪いという話で、これはちょっと問題ではないかというふうには思いますけども、教育長、どう思いますか。

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) 歴民のパンフレットは確かに古くなっているのは、ご指摘のとおりです。再度、私も見直ししましたけども、平成元年ですか、六年やったかな?設立当初、これ作った時の印刷技術が今ほど良くなかったということもあろうかと思いますけども、まだまだこのパンフレットがございまして、これを破棄するわけにも、まあ勿体ないなというふうに思いますので、当初、答弁申し上げましたとおり、残が少なくなった時点で考えたいと思います。

 それと、個々の展示物については、先程、ホームページを利用してということも申し上げましたけども、その中で「今、現在、こういう物が展示されておりますよ。」ということで発信はしていきたいと思います。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 今後、しかしですね、はっきり言うて、もうこれは何部残っているのか知りませんけど、もう廃棄してですね、新しいパンフを作るというような、それで、出来れば三枚折みたいなですね、旅行客がすぐ持ち運びが出来るように、そういう形にして欲しいと思います。それで、別にターミナルばかりじゃなくてですね、各、人が集まる商店街とか、そういう所に寧ろ置いた方がですね、その商店の人もそのパンフレットを見るということの行為を通じてですね、小値賀の歴史・文化を知るというような副次的な効果も狙ったやり方も良いのかなと、そういうふうに思います。

 ともかく、小値賀の島・自然、そしておもてなし、それ以外にですね、小値賀の文化・歴史が非常に中々蔑ろにされているんじゃないかという意味で、もっともっと発信、町外・町内に発信をする必要があるというふうに要望をしておきます。

議長(立石隆教) 答弁、必要ですか?

 教育長

教育長(筒井英敏) 今、小辻議員さんからもご指摘がありましたけども、当初に答弁をいたしましたけども、私も小値賀は大好きですし、町内外に向けての資料館ばかりでなく、小値賀のことを発信したいという思いもありますので、主要箇所にはパンフレット等を置かさせて貰おうかなというふうに思っております。

 それと、小値賀の文化について、もっともっと出向いてというお話も先程ございました。そのことについては、私達の方も学芸員には「もっと出向けよ。」ということでいきたいと思います。

 それから、町長の行政報告にもあったとは思いますけども、国民体育大会に向けての「歴史探訪ウォーキング」、これも予定いたしておりますので、小値賀の人ばかりではなく、町外者の方も参加して頂ければというふうに思っているところです。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 前向きに取り組むということで。そして、今後はインターネットの時代でネットを通じた発信が非常に大事だろうと思います。

 それからですね、ちょっと歴民にちょっと不足気味なのは、小田家が鯨捕りで歴史があるに関わらず、あまり鯨捕りの歴史資料をあるかなと思いますけど、あんまり無いような気がしますけども、如何でしょうか。

議長(立石隆教) 教育長

教育長(筒井英敏) ご指摘のとおり、茶器に関しては資料は確かに、箱書きやら何やら沢山残っておりますし、そこの資料が残っておりますけども、小田家に関しては、私は結構あるかなというふうに思ってますけども、そこら辺も学芸員にもっと詳細に調べさせたいと思います。以上です。

議長(立石隆教) 二点目。

六番(小辻隆治郎) 二点目に移りたいと思います。

議長(立石隆教) どうぞ、真ん中でおやり下さい。

六番(小辻隆治郎) 二点目に移ります。

 町営船船員の募集について、お伺いをいたします。

 おおよそ、一般企業ならいざ知らず、公的な機関である役場の職員募集に当たって、恣意的な採用とか不採用は許されないものと思います。基準、条件を充たしていたら尚更のことではあると思います。不採用のはっきりした基準は何なのか。今回の役場船員募集に際して、不透明な面が町内に大きく流布している中で、行政側も説明の必要があろうと思います。

 以下の三点について、お伺いをいたします。

 一点目は、まず、今回の募集に対し、何名の応募があり、結果はどうだったのか。

 二点目は、職員募集に関し、内部文書が出回ったということですが、どういう内容で、どういう趣旨なのか。

 三点目は、面接も無かったと聞いております。どういう事情で無かったのか。

 お伺いをしたいと思います。再質問は、質問者席より行います。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) お答えいたします。

私は、採用に関しまして、応募期間が来た時には、既に採用者が決まっていた等の噂もありました。公平・公正な町政をマニフェストにも掲げて、町長選挙を戦って参りました。

採用に関する基本方針としましては、町及び町が関係する各種団体の職員採用については、今まで以上の注意を払い、農業・漁業・商工業の後継者対策や、農協・漁協・商工会等の各種団体とのバランスを考慮し、慎重且つ公平、公正に採用を進めてきております。

さて、小辻議員からのご質問ですが、採用・不採用の決定理由等の内容については、これは議員もご承知のとおり、私の専権事項ではございますが、従来どおり、理由・成績等の公開・公表は、いたしません。

その理由としましては、まずプライバシーを守ることが大変難しいこの町内で、誰が申し込みをしたか、採用・不採用の区別を個別にお答えすることは、控えさせていただきたいと思います。特に不採用の場合は、個人の尊厳にも関わるでしょうし、プライバシーの問題もありますし、公務員には守秘義務も課せられていることは、議員も十分ご承知だと思いますので、個別の質問にはお答えを控えさせていただきます。

ただ、採用の職種・期限等について、大変多様な場合がありまして、一概に一言では言いきれないところがございますが、役場の一般職の例を申し上げますと、原則としては、公募をすること、公に募集をすること、統一採用試験を受験してもらうこと、ただ職種によっては、学科試験を省略し、面接又は書類審査だけをすることにしております。場合によっては、全員採用しない場合もあること、それから不採用の場合は、公表をしないということ等しております。

そうした中で、今回の町営船船員の公募についても例外ではなく、その基本方針に則って実施し、採否を決定しております。

ご質問の中で、内部文書の件について、これはお答えをいたしますが、各課では、期限付きで採用する場合がありますので、先に申し上げた基本方針・原則を確認の意味で、担当課長より各課長宛に回覧したものを小辻議員はおっしゃっていると思います。内容について申し上げますが、「役場で臨時的な雇用を考える場合に、他団体の職員の引き抜きになるようなケースを生じないよう留意ください。」これが各課長宛に担当課から発した文書でございます。

お答えは以上でございます。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) この質問をですね、やった趣旨はですね、一応、資格もあり、そして船の操縦にも経験豊富というような若者が受験しております。一応、最初の質問にちょっと答えてないようですけれども、何名いたんですか。何名受験してという話です。

議長(立石隆教) 応募人数を聞いているということですから、答えてください。

町長

町長(西 浩三) 応募者数は、四名でございます。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 四名ということですけども、いずれも該当者が居なかったということで、採用の基準をですね、今、町長のおっしゃられたことで、あんまりプライバシーに関することで言えないという話です。

 船員募集についてはですね、もうだいぶん前から募集して、応募を募集を行なっていますけども、今は臨時でずっといっています。正職員を早めに正職員を就かせるというような、そういうような緊急性みたいなものは…。例えば、事故を起こしたら、臨時の人が事故を起こしたら、どういう、責任としてはあるんですか。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 臨時の職員の話でございます。中々特定されることがあって、言い損なっては困るかなと思いますけどもですね、今、議員がおっしゃられるように、出来れば全員正職員で回したいというのが本音でございますが、現在、現況を申し上げますと、正職員の船長は二名でございます。そういうことで、ご承知のように交代要員も要る訳でございます。そういうことで、現在は、経験を持ちます職員を臨時で採用しておりまして、船長三人で回しております。そういうことで、今後、正職員として将来は正職員にするという見込みを持って採用をしたいというようなところがございまして、今回、四名不採用という結果になったところでございます。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) そうすると、四名募集が、応募があったけども、不採用になったということなんですけども、次回の募集は大体いつ頃と、お考えでしょうか。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) これは、近日中にまた再募集をしたいというふうに考えております。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) その内部文書なんですけども、一応、給料は他の団体よりも高いということで、そういう「引き抜きみたいなことは止めろ。」というような内部文書であったそうなんですけども、しかし、例えば、給料の面もですが、前途有為な若者がですね、「役場を受けたい。」と、そういうのはやっぱり職業選択の自由という憲法上の規範もあります。そういう意味では、大いに受けさせても良いんじゃないかというふうには思いますけども、その点については、町長はどうお考えですか。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 先程、申し上げましたようにですね、農業や漁業、商工会とそれぞれ雇い主が居られます。そういう所から引き抜くというようなことはですね、その活動に大変迷惑を掛けるんじゃないかということもございます。当然、職業選択の自由というのは充分承知をしておりますが、そこら辺を、役場の方が給料が良いとか条件が良いからということで、どんどん受験をして頂きたいと、そういうふうには今、思っておりません。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 引き抜くっていう言葉はですね、今、在籍している所からヘッドハンティングみたいな形で略奪っちゅうか、こう引き抜いてくるというのは、そういうイメージだろうと思うんですよ。ただ、団体職員にしてもですね、もう辞めた人も居るという話なんですけど、それは引き抜きに当たりますか?

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 中々、個別の問題に入ってきてるかなと思います。

 そういうことでですね、辞められて、そこと円満に退社をされているとか、そういうところではまた、話が違うんだと思いますけども、確かに、その会社に属してない方が受けられるのは自由だと思いますし、ただ、先程から申し上げていますように、曖昧な形で期限によっては在職から受けられていると、そういうこともございましたんで、そういう場合には引き抜きに当たるんじゃないかというような感覚を持ってますんで、採用の可否の時にが、そこら辺も考慮させていただいたという経過がございます。あんまり言いますと、先程言いましたプライバシーに引っ掛かってきますので、この辺で止めさせていただきます。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 一応、私がご本人からちょっと話を聞いたところによると、もうとっくに応募の時にはもう辞めておったというふうに話をしておりました。

 そこでですね、採用・不採用の際、普通、一般企業は普通、面接をするんですけど、これをしないというのは、もう何か資格審査みたいなところでシャットアウトしたからという意味でしょうか?

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) 先程からお答えしておりますように、引き抜きになるんではないかと、そういう感じをいたしまして、他の理由もある訳ですけれども、全員不採用という結果になったものでございます。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) まあ、一応…。そして、ちょっとお伺いしますけども、今回ですね、応募した人がですね、次の募集にまた再応募するとした場合にですね、その人については今回と同じ結果になるのか、お伺いします。

議長(立石隆教) 町長

町長(西 浩三) かなり個別のことになりますので、答弁は差し控えさせていただきます。

議長(立石隆教) 小辻議員

六番(小辻隆治郎) 一般質問を終わります。

議長(立石隆教) これで一般質問を終わります。

以上で、本日の日程はすべて終了しました。

 明日、六月十三日は、定刻の午前十時から開議します。

 本日は、これにて散会します。

 ご苦労様でございました。

 

― 午 後  八 時  二十八 分  散 会 ―